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テーブルに燃え盛る炎が見える?蛭子能収を襲った認知症の症状
蛭子 能収(えびす よしかず、1947年10月21日 – )は、日本の漫画家、タレント、エッセイスト。ファザーズコーポレーション所属。 1947年(昭和22年)10月21日熊本県天草市生まれ。長崎県長崎市育ち。長崎市立戸町中学校卒業。長崎商業高等学校卒業後、地元の看板店に就職するも、つげ義春の『ね
226キロバイト (30,044 語) – 2021年4月19日 (月) 02:53
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2020年6月、妻と共に東京から列車を乗り継ぎ、岐阜県へ。駅から乗ったタクシーを降りると、テレビカメラが待っていた。
目の前のクリニックで、自分が診察を受けるのを取材するのだという。認知機能の検査だなんて寝耳に水だ。妻は「話はしてました」と言うけれど……。
以前にもテレビ番組で検査を受けたことがあり、そのときは、MCI(軽度認知障害)と言われた。認知症の前段階とされるが、必ず認知症になるわけではない。当時は「あまり気にしてなかった」。
それから6年――。元々おとぼけキャラで愛されていたが、周囲にとっては「キャラ」では片付けられない異変が起きていた。
激しい物忘れと勘違い。ある時は、仕事で泊まったホテルを自宅と思い込み、マネジャーの姿に「なんでいるの!?」と仰天した。
若い頃から病院嫌いだったが、「仕事ならOKだろう」と、マネジャーが妻と相談のうえ番組スタッフに頼み、岐阜で受診する手はずを整えていたのだ。
自分でも物忘れが増えたとは思っていたが、深刻には受け止めていなかった。「調べても何もないよ」と言いながら、脳のMRI(磁気共鳴画像)撮影や認知機能検査を受けた。
そして、医師から告げられたのは、「レビー小体病とアルツハイマー病の合併による初期の認知症」という診断だった。予想外の結果に、言葉を失った。
「レビー小体病」って何?
「認知症」の診断に加え、耳慣れない病名にも戸惑った。医師には「レビー小体病とアルツハイマー病が合併している」と言われた。「アルツハイマー病」は聞いたことがあるけれど、「レビー小体病」って何?
レビー小体とは、神経細胞にできるたんぱく質の塊で、脳に多くたまると、認知機能の障害を引き起こす。
この時の診察に密着したテレビカメラは、これらの病気の症状をとらえていた。
問診で、少し前に共演した女性タレントの名を尋ねられたが、全く思い出せない。100から7ずつ引いていく計算問題では、「93、86、79……」と答えるところを、いきなり「3」と言って、言葉に詰まった。
隣にいた妻は、頭の回転がよい時と、ぼんやりしている時の差が激しいことを医師に伝えた。寝言が多く、ベッドで寝ると暴れて落ちてしまうので布団にしていることも話すと、医師は「レム睡眠行動障害ですね」と応じた。レビー小体病にみられる症状だという。
この病気で最も特徴的なのが、存在しないものが見える「幻視」の症状だ。ある時は、洗濯かごの中の衣服を見て「女房が倒れている」と大騒ぎ。テーブルや本棚など、あちこちに燃え盛る炎が現れることも。自分には、はっきりと見えていて、「現実と区別がつかないので、ドキッとする」。この頃は、生活に明らかな支障が出ていた。(続)(聞き手・飯田祐子)
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漫画家 蛭子能収(えびすよしかず)さん(73)
https://news.yahoo.co.jp/articles/4c1b6a7ad4d40fdc54cf410e7785b57d80e7cca9
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