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「優勝だけ目指す」大谷翔平初WBCへ 会見中「勝つ」「勝ちたい」計6度の決意
熱い思いを、力強い言葉に乗せた。背番号16のユニホームを着てマイクを持った大谷は、初のWBCへの決意を明かした。
「優勝だけ目指して、勝つことだけ考えていきたいなと思っている。前回(17年)出られなかったですし、自身としても初のWBCなので、楽しみにしながら頑張りたいと思っています」
これまでWBCには縁がなかった。17年は右足首痛で辞退。21年東京五輪も出場できなかった。それでも、11歳だった06年の第1回大会、14歳だった09年の第2回大会には憧れた。韓国などとの死闘を制して頂点に立った感動が脳裏に深く刻み込まれている。
「僕自身が一番野球を楽しい時期に、そういうプレー、試合を見せてもらって、いつか自分がここでプレーできたらおもしろいだろうなと、ひとつ夢として思っていた」
一番の原動力は「夢」だった。打者では指名打者で中軸を担うことが確実で、投手では先発だけではなくほぼ経験のない救援登板にも意欲を示している。エンゼルスとの調整段階にあって、どの時期からチームに合流できるかも未定。侍ジャパンでは自身初となる二刀流の起用法にこだわりはなく、調整法も流動的だが、覚悟は決まっている。
「勝つことだけを考えて、それ以外はなんでもいいかなと思う。野球を始めてからきょうまで、1位以外を目指したことはない。負けていいと思ったことはない。自分の中で目標の一つである大会で勝ちたいというのは自然な流れ」
村上(ヤクルト)、佐々木朗(ロッテ)ら大谷とプレーするのを夢見る選手もメンバー入り。どんな選手ともタッグを組んで、世界一を狙う意気込みは十分だ。
「ダルビッシュさんとやるのも楽しみですけど、勉強したいというのは二の次。勝つことだけ考えてやっていきたい。大会が終わって、個々の勉強になったと感じることはあると思いますけど、やっている時は、そういうことを抜きにして本当に対等に頑張りたい」
全員に敬語から 言葉ではなくプレーで引っ張るのが大谷スタイル。不安を口にしたのは初対面の選手とのコミュニケーションだ。この日は、隣に座った栗山監督を笑顔でイジる余裕もあったが、謙虚な姿勢は変わらない。
「自己紹介からだと思います。年齢も上なのか下なのかちょっと分からない選手もいると思うので、とりあえず最初は全員敬語から入りたいなと思います(笑い)」
会見では「勝つ」「勝ちたい」と計6度も口にした。頂点に立つことだけを考えている大谷。侍ジャパンの先頭に立つときが迫ってきた。(安藤 宏太)
報知新聞社
https://news.yahoo.co.jp/articles/a4b3304e6bc2ada634579de91fa3f464b633e174