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「最高のプレゼントになりました」立大、55年ぶりの箱根に応援団も感動
https://www.sponichi.co.jp/society/news/2023/01/04/kiji/20230104s00042000069000c.html
箱根駅伝に55年ぶりに出場した立大の応援団は計40人が熱いエールを送り、18位でのゴールに第91代団長の4年松本健さん(21)は「選手たちの必死な姿に刺激を受けました。感動をありがとう」と称えた。
この日、学ラン姿のリーダー部9人、チアリーディング部10人、吹奏楽部20人、監督1人が参加。箱根で復路のスタートを応援した後、ゴール付近の東京・大手町へバスで移動し、午後0時半過ぎから立大の選手がゴールテープを切るまでの約1時間、応援を続けた。コロナ下で声出しが禁止される中、吹奏楽部による第一応援歌「行け立教健児」、第二応援歌「セントポール」などに合わせ、立大カラーの紫色のマスクを着けた団員たちが華麗で力強い踊りなどを披露した。
立大の広報担当者によると、創立150周年を迎える来年の出場を目標に「立教箱根駅伝2024」と題した事業に取り組んでいたため、1年早い出場は「うれしい誤算だった」(担当者)と明かす。半世紀以上ぶりの出場だけに誰にもノウハウがなく、応援団が東京―箱根間を移動するためのバスの手配などの勝手も分からなかったため、常連校の早大などから助言をもらって準備を進めてきた。次の団長を務める3年金子愛弥さん(21)は「今回で箱根駅伝の応援の基礎を学べた。来年もこの場に戻って引き継いでいきたい」と、応援団のたすきもつないでいく意気込みだ。
20年からのコロナ禍で「応援の場すらない悔しい日々が続いていた」と振り返った松本さんにとっては特別な場となった。箱根駅伝もコロナ下で沿道での応援が禁じられてきたが、立大の55年ぶりの出場が決まった今年は3年ぶりに応援が可能に。今回の機会がなければ、4年生は昨年内で引退だったといい、引退日がきょう4日まで延びたことに「最高のプレゼントになりました」と改めて選手たちに感謝した。
他の4年部員たちも特別な応援を楽しんでいた。チアリーディング部の長谷川倫さん(22)は「選手との距離が近くて一体感を感じられた」と感激。吹奏楽部の有沢優子さん(22)は「選手が来るタイミングに合わせる難しさもあったが、練習の成果を出すことができた」と充実した表情を浮かべた。
今年度の応援団のスローガンは「繋~つなぐ~」。55年ぶりに得た応援のノウハウも次世代へとつながれていく。その立大応援団が来年も沿道に戻ってくるか、注目される。(山内 健司)