城西大スカウトが「無名でも光る個性」に出会うと…口説き文句は「箱根の原点」を意識

城西大スカウトが「無名でも光る個性」に出会うと…口説き文句は「箱根の原点」を意識

城西大スカウトが「無名でも光る個性」に出会うと…口説き文句は「箱根の原点」を意識

1: 名無しさん@恐縮です 2022/12/03(土) 11:24:31.78 ID:mTOt2PxN9
読売新聞2022/12/01 12:15
https://www.yomiuri.co.jp/hakone-ekiden/news/20221130-OYT1T50248/

城西大(埼玉県坂戸市)は、今年10月の箱根駅伝予選会で3位に入り、2年ぶり17回目の本大会出場を決めた。男子駅伝部の予選会上位10人のうち4人を1年生が占めるなど、ルーキーにも有力選手が多い。主に国内でスカウトを担当するのは、同部OBの小林英二さん(38)。箱根路を走った経験はないが、「スカウトした選手が箱根だけでなく世界の舞台でも活躍してほしい」と願っている。(さいたま支局・水野友晴)

■OB・小林英二さん、コーチから転身
「スカウトやらない?」 2019年秋、櫛部静二監督から電話で打診された。高校駅伝の指導経験はあるが、大学駅伝のスカウトは「夢にも思わなかった」。それでも箱根路への憧れが徐々によみがえり、「やります」と快く応じた。

中学、高校と陸上競技で目立った成績はないが、高校の先輩が創部間もない城西大の男子駅伝部で活躍していることを知り、後を追った。櫛部コーチ(当時)の指導でチームは急成長。創部からわずか3年で箱根駅伝初出場を決め、部内が歓喜に沸く中、自身は股関節のけがが悪化していた。在学中に箱根路を走ることはかなわなかったものの、個性豊かな選手が競い、箱根路を目指す姿に「将来は指導者として陸上に携わりたい」との思いが芽生えた。

卒業後に日本大で教員免許を取り、駅伝強豪校の柏日体高(現日本体育大柏高、千葉県)に赴任して駅伝部のコーチに就いた。そこで学んだのは「本物を見せる」。全国の有力チームが集まる試合や練習に参加すると、遠征前後で「選手の顔つきが変わった」という。その後、複数の高校を渡り歩いて駅伝の指導をする際も、自らハンドルを握って選手たちを全国の大会に連れて行った。「知らず知らずのうちに選手を見る目が養われた」とも語る。

城西大のスカウトに転身後も、膨大な大会データや日程を整理しながら有望株に目を光らせる。早くから注目される選手は箱根駅伝で優勝経験のある大学に進むなど不利な状況にある中で、心がけるのは「自分の目を信じ、光る物を探すこと」だという。

■「選手の努力と活躍する姿をみること」に感じるやりがい
今年8月のU20世界選手権(コロンビア)3000メートル障害代表の大沼良太郎選手(1年)や、昨年の全国高校駅伝2区区間賞の山中達貴選手(同)は、ともに高校2年時の「持ちタイム」が平凡だった。だが、地方大会で小林さんの目をひいたのは大沼選手の「独走している姿」、山中選手の「とにかくスピードがある」走りだった。

今は無名でも、成長を信じる選手の元には足を運び続ける。そうして信頼関係を築いた選手が後に結果を出し、強豪チームから声を掛けられても「城西に行きます」と言ってくれるようになった。

選手と話すときは「箱根の原点」を意識する。「箱根駅伝は『世界で戦えるランナーを育てる』との思いから生まれた。城西大で個性を磨きながら、箱根で勝負したらおもしろくないか」――。そんな口説き文句で、選手の夢にもじっくりと耳を傾ける。

「一番やりがいがあるのは、選手たちが努力し、活躍する姿をみること」。箱根路から世界へ、大きく羽ばたく選手たちの姿を想像しながら、次の「光る物」を探しにきょうも全国を駆け回っている。



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