あわせて読みたい
【宇宙】火星への旅は「生きて帰れない可能性も」 イーロン・マスク氏
火星への移住計画を目標に掲げる米宇宙企業スペースXの創業者、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は先週、火星への有人飛行について、「生きて帰れない可能性もある」と改めて警告した。
マスク氏は米Xプライズ財団を率いるピーター・ディアマンディス氏とのインタビューで、火星への旅について「乗り心地は悪いし、長旅になる」「恐らく何人もの死者が出るだろう」などと発言。「だれにも強制するつもりはない。希望者に限る」と述べた。
同氏はこれまでも、火星への飛行にともなう危険性を強調してきた。昨年8月のオンライン会議でも、スペースXによる有人火星飛行計画の初期に「命を落とす可能性も十分ある」と語っていた。
マスク氏はまた、南極探検家のアーネスト・シャクルトンが20世紀初頭に出したとされる探検隊員募集の新聞広告にも言及した。
広告には「危険で低賃金、極寒、何カ月も続く暗闇」などの文言が並び、無事に帰れる保証はないが成功すれば名声が得られると書かれていた。この求人には5000人以上の応募があったと伝えられる。
有人火星飛行も、最初の乗組員募集は同じような内容になるだろうと、マスク氏は予測する。
それでも同氏は、火星への移住計画が人類存続のカギになると確信し、スペースXによる技術開発を積極的に進める構えだ。昨年発表した構想によると、2026年までに初の有人火星着陸を目指すという。