「silent」主演の川口春奈、手話は「ツールではなく本当に言葉なんだと」

「silent」主演の川口春奈、手話は「ツールではなく本当に言葉なんだと」

「silent」主演の川口春奈、手話は「ツールではなく本当に言葉なんだと」

最終回迎えるフジ「silent」主演の川口春奈、手話は「ツールではなく本当に言葉なんだと」
 女優川口春奈(27)が22日、フジテレビ系報道番組「イット!」にVTR出演し、この日最終回を迎える主演ドラマ「silent」(木曜午後10時)への…
(出典:日刊スポーツ)

手話のシーンが圧倒的に多かった共演のSnow Man目黒蓮(25)について「撮影が始まるずいぶん前から手話の練習をしているのを聞いていた。
声を出さずに感情豊かに伝えるという難しい役どころだったと思いますが、真摯(しんし)に取り組む姿を近くで見ていたので、刺激にもなったし、負けていられないなと思いました」と話した。
演じる上で心がけたことは、「手話はツールではなくて、本当に言葉なんだなと思った。
技術的なことではなく、伝えたい、この人に何か言いたいから学ぶという、紬みたいなまっすぐな気持ちが大切なんだと気付いた」。
紬という役どころについて、演じる上で「不思議な感覚」だったという。
「技術的にも置かれている状況も言われる言葉もしんどい場面が多いので、自分が演じているんだけど、客観的に頑張れって思ったり。
応援したい、幸せになったほしい、努力が結ばれてほしい、思いが伝わってほしいと客観的に見ていた部分もあった」と振り返った。
ドラマについて「とんでもない反響があった」とし「いろんな世代、性別問わず、メッセージが届いていると感じる」と話した。

手話は「ツールではなく本当に言葉なんだと」

●魅力的なキャラクターは、こうつくられた
いざ脚本を書き始める前に、そのキャラクターがそれまでどういう人生を歩んできたのかというプロフィール的なことや、人生の分岐点になった出来事などをA4の紙にまとめ、プロデューサーの村瀬健さんに伝えたという生方さん。
「もうその時点ですごくおもしろくて、僕はすっかり心をつかまれてしまいました」と村瀬さんは話します。
オリジナルドラマで重要なもののひとつが、「役名」。『silent』の役名も、それぞれの名前をだれがどう呼ぶか、ということを大切にして考えられました。
「名前の響き、フルネームの響き、『くん』とか『ちゃん』がついたときの響き、だれがなんて呼ぶのか、子どもの頃のあだ名はなにか、あとはもちろん漢字の意味なども。最終的に二つの候補で悩んだら、姓名判断で画数を調べたりもしました」
   (生方さん)
●それぞれのキャラクターの気持ちで物語を動かす
魅力的なキャラクターや、俳優さんたちの引き込まれる演技はもちろん、本作の魅力はそれだけではありません。 今回、物語のつくり方でも意識したことがあった、とプロデューサーを務める村瀬健さんは話します。
「今回は、人の心を丁寧に描いて、人の感情で物語をつくろうっていうのは最初からすごく話していたんです。なにか事件を起こして、その事件をきっかけに話が展開する、みたいなつくり方ではなくて、それぞれのキャラクターの気持ちで物語を動かしていこうと」
生方さんも、プロット(ストーリーの要約)は書かず、あくまでも「人の感情で物語をつくる」ことに徹したそう。
「簡単に言うと、『こういうとき、紬はきっとこんな気持ちだろうな、だったらこう言うだろうな』とか、『そう言われたら想だったらこう返すだろうな』っていうのをどんどんつなげていく、みたいなやり方です。
キャラクターたちが頭の中で勝手にしゃべってくれるような感覚なんです」
   (生方さん)
●好きも嫌いも含めた“感情”を丁寧に描く
視聴者が登場人物たちの物語にすっかり心をつかまれたのも、そんな風に「感情」を大切に、丁寧に紡がれていたからこそ。
「『好きとか嫌いとか、いろんな意味を全部含めた上での“感情”を丁寧に描く』ということを本気で貫いてきたドラマだったので、それが多くの人に受け入れられたことをものすごく嬉しく思っています。しかもみなさんがそれをじっくりと味わってくださっていることには感動すら覚えてますよ」
   (村瀬さん)
●このドラマで描きたかった大きなテーマ
放送後は、毎回Twitterのトレンド1位を獲得。登場人物の言葉の意味や、感情がどう変わっていったのかなど、とにかく「語りたくなる」のは、こんな大きなテーマがあったから。
「このドラマで描きたかった大きなテーマは、“想い”と“言葉”がどうつながっていくのかっていうこと。そういう意味でいくと、ひとつの言葉にひとつの感情だけが乗っているわけじゃないよね、っていうのを表現したかったんです」と生方さん。
ほかのドラマと比べて回想シーンが多いのも、大切なテーマを見た人により伝えるためだったとか。
「なにが変わって、なにが変わらなかったのか、だれとどう絡んで変わったのか、変わらなかったのか、を描きたかったからなんです。それも、変わったからよかった、変わらなかったからよかったって一概に言えるものじゃないですよね」
●未公開シーンにも大きな反響が
そうしたテーマが込められた『silent』のシーンやセリフを、さらにじっくり味わうために、何度も繰り返し見ている人も多いよう。
TVerで配信されたエピソード0や、公式ツイッターで公開された未公開シーンにも大きな反響がありました。
脚本や編集の段階で泣く泣くカットしたという未公開シーンも収録された『silent シナリオブック 完全版』にも、発売前から予約が殺到しています。
最終回を迎えたあとも、切ないほどにまっすぐで、優しさあふれる物語の世界をさらに楽しんでみては。

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