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モロッコがともした希望の火 初の4強進出はアフリカの時代到来の兆しか!?
サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会で、いつかは来るといわれて久しいアフリカの時代がやってきたのだろうか。
1チームも決勝トーナメントに進出できなかった前回ロシア大会の屈辱を晴らすように、モロッコがアフリカ勢初の準決勝進出。
レグラギ監督は「選手に『アフリカの新たな歴史を作ろう』といっていた。本当に幸せだ」と達成感に浸った。
もはや運や勢いだけでは片付けられない。
1次リーグで国際サッカー連盟(FIFA)ランク2位のベルギーを沈め、列強がギアを一気に上げてくる決勝トーナメントでもスペイン、ポルトガルと優勝候補を連破。
アムラバトが「ホームで戦っているようだ」というスタンドの雰囲気も後押ししている。
アフリカを覆っていた閉塞感も振り払った。
モロッコのハキミ(パリ・サンジェルマン)ら欧州のトップクラブで活躍する好選手を多く擁しながら、ベスト8の壁を突破できずにきた。
現行の大会方式となった1998年フランス大会以降、初めてどこも1次リーグを突破できなかったロシア大会では退化さえ指摘された。
元コートジボワール代表のドログバ氏は「大きく後退した」と失望感を隠さなかった。
秘める爆発力に疑問の余地はない。
90年イタリア大会開幕戦で前回優勝のアルゼンチンに勝ったカメルーン、2002年日韓大会の開幕戦でやはり前回優勝のフランスを下したセネガルらは世界を驚かせた。
欧州の選手のように屈強な体格に加え、しなやかな運動能力を併せ持ち、明るい未来を感じさせていた。
モロッコの躍進はアフリカ勢を刺激するだろう。
世界的ストライカーのサラーを擁して今年のアフリカ選手権準優勝のエジプトなど地理的、文化的に近いアラブ系だけではない。
そもそも大きな期待を抱かせてきた大陸中西部のセネガルやガーナ、カメルーンといった今大会にも出場した?ブラック・アフリカン勢?も勇気付けたに違いない。
ブラジルの英雄であるペレはかつて、20世紀中にアフリカ勢がW杯を制すると予想した。
21世紀に入って20年以上がたっても期待通りに描けなかった成長曲線は上昇に転じようとしている。
「サッカーは夢をみることができるスポーツだ」とレグラギ監督。アフリカに再び希望の火がともされた。
2022年12月13日
https://news.livedoor.com/lite/topics_detail/23367997/