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W杯・準々決勝 準決勝の残る1枠は前回王者のフランスに決定! イングランドは2本目のPK失敗が響く
前回大会でベスト4に入った“スリーライオンズ”は、プレミアリーグで活躍している選手たちを揃え、今大会優勝候補の一角と目されている。グループBを2勝1分の首位で通過すると、決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)ではセネガル代表を3-0で撃破。前回大会で得点王に輝いたハリー・ケインも今大会初ゴールを記録し、強盗被害の影響で一時帰国していたラヒーム・スターリングも再合流を果たすなど、良いコンディションで準々決勝を迎えた。対する“前回王者”のフランス代表は今大会も圧倒的な強さを維持している。グループDを2勝1分で通過すると、決勝トーナメント1回戦ではポーランド代表を圧倒し、3-1での勝利を飾った。キリアン・エンバペは今大会5ゴールで得点ランキングトップに立っており、この試合でもゴールに期待がかかる。
両チームともにスターティングメンバーは決勝トーナメント1回戦と同じ11名に。イングランド代表はブカヨ・サカ、ジュード・ベリンガム、フィル・フォーデンらが先発に名を連ね、フランス代表はアントワーヌ・グリーズマン、ウスマン・デンベレ、オーレリアン・チュアメニらがスタメン入りを果たした。
試合は静かな立ち上がりとなり、両チーム無理をせずに反撃の機会をうかがう。それでも、徐々に試合に動きが出始めると、17分に均衡が破れた。中央でボールを受けたエンバペが一瞬の加速で前に出て、右サイドに展開。デンベレは時間を作ってマイナスのグリーズマンを使うと、グリーズマンも後ろのチュアメニへ繋ぐ。ボールを受けたチュアメニが右足を振り抜くと、低い弾道のシュートがゴール左隅に吸い込まれた。フランス代表が先手を取っている。
対するイングランド代表は22分、右サイドで再三仕掛けていたサカがボックス右を走っていたケインを使うと、角度がないながらもGKと1対1のチャンスに。ケインはアウトサイドで狙ったが、シュートはGKウーゴ・ロリスに阻まれた。25分には同様の形でケインが右サイド深い位置に侵入し、ダヨ・ウパメカノに倒されたものの、ファウルの判定とはならない。
イングランド代表もシュートチャンスを作ったものの、同点に追いつくことはできず、試合はハーフタイムに突入。後半に入ると47分、セットプレーのこぼれ球を拾った流れからベリンガムが強烈なミドルシュートを放つ。枠を捉えていた一撃は、GKロリスの好セーブに阻まれた。徐々にイングランド代表が流れを掴むと、52分にはサカがベリンガムとのワンツーでペナルティエリアに侵入。チュアメニに倒されてPKを獲得した。このPKをケインがしっかりと叩き込み、後半立ち上がり早々にイングランド代表が試合を振り出しに戻した。なお、ケインはこのゴールでイングランド代表通算得点数が史上最多タイの「53」に到達した。
その後もイングランド代表が惜しいシーンを作り続けると、69分にはセットプレーからハリー・マグワイアが狙い澄ましたヘディングシュートを放ったが、わずかに枠を外れた。
押し込まれる展開が続いたフランス代表だったが、73分には反撃へ。ペナルティエリア左でボールを受けたアドリアン・ラビオが右足でクロスボールを送ると、デンベレの折り返しにジルーが反応。ダイレクトで合わせたが、GKジョーダン・ピックフォードがファインセーブを見せた。直後のコーナーキックは跳ね返されたものの、こぼれ球を回収して左サイドへ。グリーズマンが左足で正確なクロスボールを送ると、オリヴィエ・ジルーが頭で沈め、フランス代表が勝ち越しに成功した。
再び1点ビハインドとなったイングランド代表だったが、80分に背後からのロングボールに反応したメイソン・マウントがテオ・エルナンデスに倒される。OFR(オンフィールドレビュー)の結果、再びイングランド代表にPKが与えられた。スポットに向かったケインはこの日2度目のPKを狙ったが、シュートはクロスバーを超えてしまう。イングランド代表は絶好のチャンスを逃してしまった。
試合はこのままタイムアップ。前回大会もベスト4に入っていたチーム同士の接戦を制したのはフランス代表。史上3カ国目の連覇に向けて残り2勝となっている。一方、イングランド代表は前回大会の4位を超えて優勝を目指していたが、準々決勝で涙を飲む結果となった。
勝利したフランス代表は14日に行われる準決勝で、アフリカ史上初のベスト4入りを果たしたモロッコ代表と対戦する。
【スコア】
イングランド代表 1-2 フランス代表
https://news.yahoo.co.jp/articles/1b91125e878b46782523357a87466b451bea373c