【BBC】英国・イタリア・日本、次期戦闘機を共同開発へ 欧州・大西洋とインド・太平洋の安全保障

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【BBC】英国・イタリア・日本、次期戦闘機を共同開発へ 欧州・大西洋とインド・太平洋の安全保障

1: 仮面ウニダー ★ 2022/12/12(月) 07:16:15.44 ID:p8jkr7qu
ジョナサン・ビール、BBC防衛担当編集委員
Concept art shows the new fighter jet rising about the Houses of Parliament

リシ・スーナク英首相は9日、イギリス、イタリア、日本の3カ国が、人工知能(AI)を活用した次期戦闘機を共同開発する計画を発表した。

スーナク首相は、この合同事業によってイギリスに数千人分の雇用を創出し、安全保障のためのつながりが強化されると意義を説明した。

3カ国で共同開発する次世代戦闘機は、2030年代半ばに配備される予定。いずれは、イギリス空軍の現在の主力戦闘機「タイフーン」に代わるものとなる。現在開発中の「テンペスト」戦闘機に、最新兵器が搭載されると期待されている。

スーナク首相は東部リンカンシャーのコニングスビー空軍基地を訪れ、次期戦闘機の共同開発が「我々が直面する新しい脅威から、この国を守ってくれる」ことになると述べた。さらに、「イギリスは、最先端技術の戦闘機を作る能力を持つ、世界でも数少ない国の一つ」だと話した。

次期戦闘機の開発作業はすでに始まっている。レーダーに探知されにくい高速ステルス性を持ち、最先端のセンサーを搭載する新型戦闘機は、人間の操縦士が極度のストレスにさらされたり、事態に対応しきれない状態の時に人間を支えるAI機能も使えるようになることを目指している。

さらに、必要な場合はパイロットの指示がなくても操縦可能で、超音速ミサイルを発射することができるようになる可能性もある。

しかし、これほど複雑な航空機の建設には巨額の費用が必要となる。たとえば、F35戦闘機の開発は米国防総省にとって最も高価なプロジェクトだった。それだけに、イギリス政府は提携相手を探していた。

先に共同開発への参加に合意していたイタリアに加え、新たに日本が参加することになったのは、大きな意味を持つ。イギリスは現在、活発化する中国の動きを懸念して、インド・太平洋地域の同盟諸国と連携強化を図っているからだ。

この開発事業にはさらに、ほかの国が参加する可能性もある。フランス、ドイツ、スペインはすでに独自の設計で新型戦闘機の共同開発に取り組んでいる。アメリカも独自の開発を進めている。

イギリスでの「テンペスト」戦闘機開発の中心となるのは、BAEシステム。日本の三菱重工、イタリアのレオナルドも参加する。

イギリスにとって、この事業の意義は安全保障にとどまらず、経済にとっても重要だ。新型戦闘機の開発がイギリス国内で多くの雇用創出と維持につながると期待されているほか、武器輸出の案件拡大も同様だ。

コーニングスビー空軍基地への訪問に先立ち、スーナク首相は、「現在と未来の世代のためのイギリスの安全保障は、この政府にとって常に、最重要課題の一つであり続ける」と述べた。

「だからこそ私たちは、防衛技術の最先端を走り続ける必要がある。私たちに危害を加えようとする者たちの先を行き、相手を上回る動きをしなくてはならない」

「今日発表したイタリアおよび日本との国際的な協力関係は、まさにそれを目標にしている。欧州・大西洋とインド・太平洋の安全保障は不可分だと強調するものだ」

「我々が開発する次世代戦闘機は、世界トップクラスのこの国の防衛産業の力を駆使して、私たちと、世界中の同盟諸国を守ることになる。命を救いながら、雇用を生み出す」

最大野党・労働党のジョン・ヒーリー影の国防省は、労働党はこの共同開発事業を支持するとしたうえで、訓練の速やかな実施についてくぎを刺した。

「この開発事業がイギリス空軍全体の今後の展望において、どう位置づけられるのか、高速ジェット戦闘機のパイロット訓練の遅れをどう防ぐのかも含めて、政府は明確にする必要がある」

BBC 2022年12月10日
https://www.bbc.com/japanese/63926650


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