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韓国ダム付近に「金日成バッジ」をつけた遺体、北朝鮮は慣例を破り引き取り拒否
韓国統一部(省に相当)は25日、北朝鮮住民とみられる遺体の引き取りを求める呼びかけに北朝鮮当局が回答しないため、縁者のいない死者として火葬する方針であることを明らかにした。金日成(キム・イルソン)・金正日(キム・ジョンイル)父子のバッジをつけた遺体にもかかわらず、北朝鮮は最後まで引き取りを拒否したのだ。
韓国統一部のイ・ヒョジョン副報道官は25日午前に行われたブリーフィングで「統一部は11日、北側に遺体を引き渡す意思を伝えたが、北朝鮮から回答がないため1週間さらに待った」「北側はこれまで遺体の引き取りについていかなる意思も表明しなかった」と明らかにした。7月23日に京畿道漣川郡の臨津江にある郡南ダム付近で北朝鮮住民とみられる女性の遺体と遺品が見つかった。発見当時から遺体は腐敗が進んでいたが、金日成・金正日の肖像が描かれたバッジをつけていたため北朝鮮住民と推定されていた。
統一部によると、韓国政府は遺体引き渡しの意思を伝えたが、北朝鮮は2週間以上にわたり一切回答しなかった。これまでのケースでは韓国政府が遺体引き渡しの意思を伝えた場合、1日から長くても6日ほど後には回答があったが、今回は最後まで回答がなかった。北朝鮮の内部事情に詳しい消息筋は「北朝鮮は金日成父子の肖像が描かれたバッジや公民証(北朝鮮の身分証明証)が発見された場合、北朝鮮住民と認め遺体を引き取ってきた」「今回これまでの慣例を破って遺体の引き取りに応じなかったのは異例だ」とコメントした。一部では「以前ほどの勢いはないものの、今もコロナが流行していることと関係があるのでは」との見方も出ている。
統一部は「北朝鮮住民遺体処理指針」に従い、管轄する自治体と協議の上で遺体を縁者のいない死者として火葬し埋葬する予定だ。韓国が北朝鮮に遺体を引き渡したのは2019年11月に西海で発見された遺体が最後だ。
キム・ウンジュン記者
朝鮮日報 2022/11/26 08:13
https://www.chosunonline.com/m/svc/article.html?contid=2022112680005