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【朝鮮日報】韓国食品医薬品安全処、外交部に「ロシア製ワクチンの安全性確認」を要請
このため、政府がワクチン不足を受けてスプートニクVの導入を推進するのではないかとの見方が出ている。
「食品医薬品安全処は15日、外交部に公文書を送り、スプートニクVワクチンの接種が行われているロシア、アルジェリア、メキシコなど12カ国を対象に、ワクチンの安全性に関する情報の収集を要請した」と野党・国民の力の白宗憲(ペク・ ジョンホン)議員が明らかにした。
血栓症などワクチン接種後の主な異常反応などを調べてほしいというものだ。
スプートニクVはロシアが昨年8月、世界で初めて承認した新型コロナワクチンで、現在58カ国が使用を承認している。
食品医薬品安全処は先月、「スプートニクV供給担当ファンドから、医薬品登録のための公式文書を受け取ったことはない」という見解を明らかにした。
疾病管理庁の鄭銀敬(チョン・ウンギョン)庁長も今年2月、「スプートニクVに関する契約が行われているわけではなく、可能性を開いて検討している」という程度で言及をしていた。
しかしその後、政府内ではロシア製ワクチンの安全性を検討するなど、導入を加速化させていることが分かった。
文在寅(ムン・ジェイン)大統領も先日の非公開参謀会議で、スプートニクVワクチンを含む他国のワクチンの安全性について検討を指示したという。
アストラゼネカやヤンセンのワクチンなどに血栓問題が浮上、今年5月に導入予定だったモデルナ製ワクチンの輸入が下半期にずれ込んだためだ。
次期大統領選挙の有力候補になるものと見られている李在明(イ・ジェミョン)京畿道知事は同日、「ロシアのワクチンの公開検証を青瓦台に要請した」と述べた。
与党・共に民主党の宋永吉(ソン・ヨンギル)議員も「スプートニクV導入など『プランB(次善策)』の推進も必要だ」と語った。
超低温保管が必要なファイザーやモデルナのワクチンとは違い、スプートニクVは一般的な冷蔵保管が可能で、流通も容易だ。韓国メーカーが委託生産しており、迅速な普及も可能である。
しかし、臨床第3相試験の終了前にロシアが使用を許可したため、安全性確保がさらに必要だという意見もある。
血栓症状が発生したアストラゼネカやヤンセンのワクチン同様、「アデノウイルスベクター(伝達体)」を使用したワクチンである点も安全性における変数だと指摘されている。
2021/04/22 13:01 朝鮮日報
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