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セ新人王は湯浅京己と大勢のどちらがふさわしいか?
1: 風吹けば名無し 2022/11/18(金) 05:52:58.16 ID:8iBilULyM
昨年のドラフト1位で入団した大勢は、開幕からクローザーに抜擢されてリーグ3位、新人タイ記録の37セーブと立派に大役をこなした。対する湯浅は4年目で一軍に初めて定着すると、セットアップマンとしてリーグ最多の43ホールドを稼いだ。
もう一人、中日の髙橋宏斗もリーグ3位の134三振を奪っており、防御率2.47も100イニング以上の投手では5位。本来なら有力候補に挙げられて然るべきだと思えるが、規定投球回も満たしておらず、勝利数も「6」のみという点が物足りないと思われているようだ。
一昔前なら、受賞は大勢で決まりだったろう。抑え投手の地位が中継ぎよりも上、すなわち「37セーブ>>>43ホールド」という感覚が一般的だったからであり、今でもそう見ている人は少なからずいる。しかし、セットアップ役も抑えと同じくらい重要な仕事だとの認識は、以前よりも広まっている。
例えば、抑えが9回に下位打線と対するのと、セットアップマンが8回に中軸と対戦するのを比べた場合、重要度はセットアップのほうが高いはずだ。けれど、中継ぎは同点・逆転を許しても、まだ味方に反撃の機会が残っている。しかし抑えは9回以降に登板した場合、裏の攻撃でリードを許した瞬間に負けが決まる。プレッシャーはクローザーのほうがより大きいのは確かだろう。
単純にセーブとホールドの数を比べれば湯浅のほうが多いが、抑えのプレッシャーという点を考慮すればほぼ互角と言える。そして、大勢は中継ぎとしても8ホールドを記録している。セーブ+ホールドだと大勢は45、0セーブの湯浅は43のまま。この部門では大勢がリードしているのは間違いない。
それでは防御率での比較はどうか。大勢は57試合、57回で自責点13、防御率2.05。湯浅は59試合、58回で自責点7、防御率1.09。イニング数はほぼ同じでも、湯浅の自責点は大勢の約半分で、防御率自体も1点近く低い。
セイバーメトリクスには、ピッチング・ラン(PR)という指標がある。リーグ平均防御率との差でどれだけ優劣があるかを示したもので、計算方式は(投球回数÷9)/(リーグ防御率-個人防御率)である。この数値だと大勢は8.3、湯浅は14.7で、これは先発投手を含めてもリーグ7位にランクされる。防御率/PRでは湯浅の勝ちだ。
しかしながら、防御率はバックを守る守備力の良し悪しによって左右される側面がある。そうした要素を排除した、投手個人の能力が最も現れるのは奪三振と与四球の比、K/BBと呼ばれる指標だ。大勢は60奪三振/13与四球でK/BBは4.62。かなり優秀な数字である。ところが湯浅は67奪三振/12与四球でK/BB5.58と、さらに上を行く。今季のセ・リーグで湯浅以上のK/BBを記録したのは、チームメイトの浜地真澄(7.60)一人だけだ(40投球回以上)。
また、被本塁打数も投手の実力を測る重要な要素であるが、これも大勢の7本に対して湯浅は1本だけ。本塁打の出やすい東京ドームと、そうではない甲子園という本拠地球場の差があるからだろうか?
大勢が献上した7本のうち、3本は東京ドーム以外の球場だった。湯浅はセ・リーグの本拠地球場では狭いほうに属する東京ドーム、神宮、横浜では合計11試合に投げて0本塁打。それどころか、11イニングでヒットすら3本しか打たれておらず、1点も許していない。湯浅の被本塁打数が少ないのは、球場とは無関係なのだ。
このように、防御率だけでなく投球内容も湯浅が上だと判断できる。実際の投票では、プロ1年目で“真のルーキー”である点も加味されて大勢が受賞するかもしれないが、筆者に投票権があるなら湯浅に1票を入れたい。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e559fe7cb4214976b50f358372cb6d45f064b7d6?page=2
これは厳しい