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日本ハム新球場問題で小林至氏が緊急提言規則違反エリア座席の収益は野球振興へ寄付
日本ハムが建設中の新本拠地「エスコンフィールド北海道」のバックネット側のフェンスが、本塁から60フィート(約18メートル)以上を必要とする公認野球規則に違反している問題は、規定に沿うようフェンスを下げる改修工事を2025年開幕までに行うことを条件に、来季は特例で現状のまま試合を開催することを他11球団が認める形で決着した。ただ観戦の臨場感を重視する米大リーグや韓国プロ野球では60フィート未満の球場が潮流となっているだけに、元ソフトバンク取締役の桜美林大・小林至教授(54)は、「もっとスマートな解決策があるはず」と夕刊フジに緊急提言。改修の工事費よりも生きたカネの使い道を説く。
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観客に試合の臨場感をより楽しんでもらうため、〝60フィートルール〟の緩和を求める動きがあったのは今回が初めてではない。
やはりメジャーの流行を取り入れる形で、両翼のファウルゾーンの一部を客席にする「フィールドシート」が、2005年の東京ドームなどを皮切りに各球団の本拠地で導入された。日本の規定では一、三塁線からフィールドシートまで約18メートル以上を確保する必要があるが、メジャーでは10メートル未満までせり出した球場もある。一部球団が検討の段階で規則委員会に同様の規制緩和を打診したが、当時の回答は「NO」だった。
ソフトバンクの本拠地・ペイペイドームにフィールドシートが導入された06年当時、球団取締役だった小林氏は「できるだけ席を多くしたいのはどこも一緒。当時規制に従ってフィールドシートを設置した球団にしてみれば、今回の日本ハムの規制違反は面白くないでしょう」と理解を示す。
日本ハムの特設サイトでは来季のシーズンシートについて、現在も「最前列からホームベースまでの距離が、わずか15メートルという圧倒的近さ」と堂々と謳い、〝違反エリア〟を含む「ダイヤモンドクラブシート」を食事、飲み物込みで年間106万4800円~で発売。小林氏の概算に従えば、少なくとも1億600万円余が毎年集まる。
小林氏が寄付先として勧めるのは野球の発展、振興などを目的にプロアマ合同で16年に発足した「日本野球協議会」。これなら罰金の性格が強い改修費用よりも、未来志向で各方面にも好意的に受け止められそうだが…。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f74aef1c45e57103cff8bae16e1d432d264c669f