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卓球・全農カップ・トップ32 貫禄Vの張本智和 激闘後の“ラケット投げ”反省 「次やったら罰」五輪金まで自粛?
24年パリ五輪代表選考会の第3回大会として行われた。男子決勝は、東京五輪代表の張本智和(19)=IMG=が、田中佑汰(21)=愛知工大=を4-0のストレートで下して優勝。準決勝は同学年の篠塚大登(18)=愛知工大=にフルゲームの末4-3で劇的勝利を挙げたが、歓喜のあまりラケットを手放してガッツポーズしてしまい「そこは反省」と頭をかいた。
優勝を決めた瞬間は両拳を握りながら後ろに倒れ込み、歓喜の雄たけびを上げた。「ラケットだけは投げないように、それ以外は何をしてもいいと思っていたので(笑)」。同世代の挑戦を次々と退けて頂点に立ち、世界の最前線で戦う日本のエースの貫禄を誇示したが、“唯一”の反省点に挙げたのは準決勝の激闘後のパフォーマンスだった。
篠塚との試合は3-3で最終ゲームに突入し、息詰まる大接戦となった。苦境でも歯を食いしばり、張本がマッチポイントを握った場面では背中を大きく反るガッツポーズ“ハリバウワー”も飛び出すなどボルテージは最高潮。ジュースに突入したが、最後は13-11で制した瞬間、開放感から思わずラケットを手放してガッツポーズし、その後しゃがみ込んで床をたたくなど喜びを爆発させた。
ただ、試合後に冷静になって取材に応じた張本は、ラケットを投げてしまったことを猛省。「準決勝は投げてしまったが、そこは反省して。次やったら罰になりそうなので(笑)。Tリーグの松平(健太)選手との試合で投げてしまって、あれは自分的にもやり過ぎだと思ったので」と明かし、「(次は)五輪で金メダルを取ったときに投げられるように(笑)」と冗談交じりに自粛を宣言した。
張本はパリ五輪に向けた選考レースで、3月の第1回大会を優勝、8月のTリーグ個人戦で優勝、9月の第2回大会は準優勝と安定した結果を残しており、今大会も苦境を乗り越えて頂点に立った。「自分の中ではいちばん苦しかった。体力的にも万全ではなかったし、たくさん試合をしていると窮地に追い込まれる試合もあるが、その中でアンラッキー含めて勝てたのは成長したところ。(準決勝で)負けることがどれだけ苦しいことかを思い出せたので、より必死にできた」と自負。
現在は首位を断トツで独走しているが、選考大会は24年1月まで続くだけに「自分も一緒にみんなと走っている感覚なので、まだ頂点じゃない。みんなは自分を追いかけて、自分も中国選手を追いかけていれば逃げていることにはならない。みんなと一緒に走って、追いかけて、五輪の金メダルをつかむまでは自分はチャレンジャー」と強く言い切った。
◆大会終了時点での選考ポイントランキング上位
【男子】張本智和=176点、篠塚大登=110点、吉村真晴=91点、戸上隼輔=90点、及川 瑞基=82点、田中佑汰=70点
https://news.yahoo.co.jp/articles/c002177114599409d80ed4aa60c14846091374a8