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「来た球を打つ意識だった」村上、史上初“4戦連発”で侍ジャパンの歴史塗り替えた!
2―1の5回2死一塁。4番・村上の頭には「長打」しかなかった。1ボール1ストライクからの3球目。フィリーズの若手有望株として期待のかかる23歳右腕・グロゴスキの内角に甘く入った129キロチェンジアップは、最も長打になりやすいボールだった。打球は高々と上がり、右翼席まで飛んだ。
「球種を絞るというよりは来た球を打つ意識でした。2死一塁ということで長打を狙っていました。追加点を取ることができて良かったです」
5、6日の東京ドームでの日本ハム、巨人との強化試合では2試合で3本塁打。状態については「普通です」と言いながらも、場所を札幌ドームに移しても好調を維持し、3戦連発につなげた。昨年8月7日、東京五輪決勝、米国戦を含めれば、侍ジャパンで4戦連発。19年のプレミア12では当時広島の鈴木(カブス)が4番で3試合連発を放ったが「村神様」は、その上を行った。プロが参加した00年シドニー五輪以降では、日本代表戦での4試合連続本塁打は史上初の快挙だった。
試合前の円陣では、声出し役を務めた。まずはこの日が28歳の誕生日だった近本を祝福し「先制、中押し、ダメ押ししてしっかり勝ちましょう!」と盛り上げた。自身の一打は中押し弾となり、6回には四球を挟んで6連打の猛攻で一挙4得点。オーストラリアは来年3月のWBC1次ラウンドでは日本と同じB組だけに、相手にダメージを与える一戦になった。
56本塁打を放ち、3冠王を獲得したシーズンと同様に「しっかり自分のスイングをすることを心がけている」とユニホームが変わっても、落ち着いて打席に立っている。長打が欲しい場面で長打を狙い打つのが身上。この日は2、3、5、6回に打席が回って来たが、相手投手は全て異なる投手だった。国際試合ならではの継投も、この時期に体験できたことは大きかった。「映像を見て、打席に立った感覚と照らし合わせたり。WBCに向けてしっかり調整できるように。最後の実戦なので(明日も)自分のやるべきことをやるだけかなと思います」と浮かれる様子はなかった。
スポニチ
https://news.yahoo.co.jp/articles/57ea1027c98b7977ed03c025ecdff514035bde12