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警備は連日800人態勢! 梨泰院圧死事故でやり玉にあがる韓国・尹大統領の“超豪華通勤” 尹錫悦政権の“終わりの始まり”か?
◆泰院圧死事故が政権に飛び火
「今回の惨事が尹錫悦(ユン・ソギョル)政権の“終わりの始まり”になるかもしれません」(韓国紙東京特派員)
ハロウィンを前にした10月29日の夜遅く、韓国ソウルの繁華街・梨泰院(イテウォン)で起きた圧死事故では、人々が折り重なるように倒れ、150人以上の死者を出した。
当日の梨泰院地下鉄駅の乗降客が13万131人(韓国交通公社発表)と、昨年の2倍以上もの人出があったにもかかわらず、警備の警官がわずか137人しかいなかったことから、当初、世間の批判は警察当局や社会安全部に集中していた。
ところがここに来て、尹大統領の通勤の警備に、大量の警察官が動員されていることに注目が集まり、大統領府にも批判のホコ先が向けられるようになったのだ。
韓国の歴代の大統領は大統領府のある青瓦台内の公邸に住みながら執務を続けてきた。しかし、尹大統領はその慣例を破り、ソウル瑞草(ソチョ)区の自宅から龍山(ヨンサン)区の旧国防部庁舎に設けられた大統領執務室まで毎日、通勤をしている。
青瓦台を帝王的な権威と見なし、「大統領府を別の場所に移転し、青瓦台を市民に開放する」とした大統領選での公約を果たすためだ。
◆毎日800人もの警官を動員
「ただ、その通勤の警護に警察は毎日、朝夕の2回、8個中隊、女性機動隊1個小隊など、じつに800人もの警官を動員しているんです。その負担は大きく、龍山区警察署は金融犯罪チームを解体して交通整理する警官を増員したほど。
そこに今回の惨事が起きたので『尹大統領が通勤で警備陣を酷使しなければ、警察もハロウィン当日にもう少し手厚い警備を行うことができていたはずだ』と、大統領府移転への批判が再燃しているのです」(前同)
10月30日、多数の圧死者を出した梨泰院の坂道には緑色の防災服を着込み、被害者支援や雑踏事故予防システムの再構築などの善後策を指示する尹大統領の姿があった。
「野党は圧死事故を人災視し、政府の責任を追及する構えを見せています。尹大統領としてはハロウィン圧死事故が政局化することだけは避けたい。そのため、事故翌日にさっそく現場を訪れ、迅速対応をアピールしたのでしょう」(前同)
5週連続20%台と、支持率低迷が続く尹錫悦大統領に、追い打ちをかける今回の圧死事故。大統領府移転のツケは、高くつくことになるかもしれない。
文/集英社オンライン編集部 写真/AFLO
11/3(木) 13:00配信
集英社オンライン
https://news.yahoo.co.jp/articles/f90ed627ec097cf17c8efafc94b1ff7f5c4e11f7