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【戦略国際問題研究所】ビクター・ チャ上級顧問「韓国、多国間関係で疎外されている」
「意図的なのかわからないが、(多国間の関係で)韓国が疎外されている」
今日(15日)世界経済研究院が主催した「ジョー・バイデン米政権のアジア外交政策:米中関係の展望と韓国への示唆点」としいうテーマのウェブセミナーに講演者として参席した、戦略国際問題研究所(CSIS)のビクター・ チャ上級顧問は、CSISが作成した地図を画面全体に拡げた。
この地図には 米中対立が激化している中、アジア地域で形成されている多様なイニシアティブに参加している国々の関係が、実線と点線で表されている。
チャ顧問は「実線はすでに参加しているもので、点線は参加を協議中か要請を受けている国だ」とし「目立つのは、インドが各国間との連結線が強まっている一方、韓国は点線だけがあり、実線がないことだ」と語った。
CSISが描いたイニシアティブは9つである。
それらは「経済繁栄ネットワーク(EPN)」、EPNの具体的な構想の一つである日・米・豪による「ブルー・ドット・ネットワーク」、5G通信網とモバイルアプリケーション・海底ケーブル・クラウドなどでファーウェイなどを除く作業である「クリーン・ネットワーク」、「環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP・TPP11)」、「民主主義国家10」、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」、「クアッド(Quad・日米豪印の4か国安保協議体)」、「3か国戦略的対話と3か国開発協力パートナーシップ」などである。
ここで韓国は「民主主義国家10」を経路として日本と「実線」で繋がっていることを除いては、全て「点線」で表示されている。
チャ顧問は、韓国が米中対立によるリスクを最小限にする「リスクヘッジ戦略」を構想していると診断した。このため 「反中連帯」とみられる多様なイニシアティブへの参加をためらっているということだ。
しかし チャ顧問は「このようなリスクヘッジ戦略は、長期間 駆使できないという点で実効性がない」とし「米韓同盟を強化するのでもなく、中国との関係を改善させることもできないという点で、韓国にとっても良くない」と語った。
つづけて「現在 韓国が中国へと引っ張られてはいないが、そのような懸念がある」とし「バイデン政権が民主主義を武器に対中グループを作っていて、積極的に様々な国々が行動をとっている状況だ」と付け加えた。
チャ顧問は「米韓同盟は、新たなフレームワークを必要としている」とし「これは 反中同盟ではなく、原則に立脚して米韓両国が回復力のあるアジア地域を構築するものだ」と語った。
チャ顧問は、その原則として「健康な民主主義」、「航海の自由」、「人権」などをあげた。
討論者たちは、韓国がこのようなイニシアティブに参加する場合、中国から受ける可能性のある経済報復に対して懸念した。
チャ顧問は「どんな国も、中国と1対1で立ち向かえない」とし「そのため我々は集わなければならない」と強調した。
2021/04/15 15:42配信 WOW!Korea
https://www.wowkorea.jp/news/korea/2021/0415/10295653.html