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梨泰院事故 外国メディアが「安全管理不足」指摘、韓国政府は反論「警察を配置しても防げなかった」韓国政府への批判の声多数
ロイター通信など外国メディアの報道をまとめると、今世紀に発生した大規模な圧死事故の特徴は「宗教的な場所とスポーツ・文化イベントで発生した」ことと、「公共安全システムが不十分な開発途上国で発生した」こと。今回の事故は、先進国水準の経済力を持つと評価される韓国で発生した100人以上が死亡する大規模惨事であるため、多くの外国メディアが主要ニュースとして詳しく報じているという。
外国メディアは、今回の事故発生の原因として「疎かな安全管理」と「訪問客数の予想失敗」を挙げ、特に警察・消防力の配置が不十分だったと指摘した。ワシントン・ポストはイベントに参加した外国人らの言葉として「事故発生の夜に見た警察官は駅前の数人のみだった」と伝えた。
外国メディアはまた、韓国政府がさまざまなイベントで大勢の人を管理した経験があるにもかかわらず事故を防げなかったことに疑問を呈したという。
ところが、韓国の李祥敏(イ・サンミン)行政安全部長官は30日の記者会見で「警察・消防の人員を事前に配置して解決できる問題ではなかったと把握している」との立場を示し、事故原因と安全要員配置との関連性を全面的に否定した。
また複数の外国メディアが、14年のセウォル号沈没事故以降に韓国で公共の安全管理不足問題が議論されたと説明し、「今回の事故をきっかけに、安全システムが十分に改善されたのかどうか疑問の声が上がるだろう」と予想した。AP通信は「(セウォル号)沈没では(韓国の)安全基準の緩さと規制失敗が浮き彫りになった」と説明し、「(梨泰院の事故により)政府が安全基準改善のために何をしたのか、国民は徹底的に調べるだろう」と伝えた。NYTは、セウォル号沈没事故が朴槿恵(パク・クネ)元大統領の弾劾につながったことに触れつつ、「執権直後から政治的問題が絶えない尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領にとって、今回の事故は政治の最大難関になるだろう」と伝えたという。
この記事を見た韓国のネットユーザーからは
「李長官の会見を見て驚いた。韓国の安全部トップからそんなレベルの低い安全不感症発言が飛び出すとは」
「国の恥さらし、国格墜落」
「政権が変わって後進国に転落したから、後進国型の事故が発生した」
「韓国は一時は先進国だったのに、数カ月で60、70年代に戻ってしまった」
「韓国の政治家は、大統領を引きずり下ろし、党の利益を守るためにセウォル号事故を利用した。真剣に安全と向き合い、声を上げる人は誰一人いなかった」
「海外メディアは問題点を正確に把握しているのに、韓国の政府とメディアは知らんふり。自分たちに責任があるということを分かっているから、あえて国民のせいにしているのだろう」
「今回の事故は人災だ。10万人以上が集まる場所には少なくとも1000人の安全要員を投入して管理するべきだった。無能な区長や市長、無知な大統領が引き起こした人災であり大惨事」
など、韓国政府への批判的な声が多数寄せられている。(翻訳・編集/堂本)
Record Korea 2022年10月31日(月) 20時0分
https://www.recordchina.co.jp/b903577-s39-c30-d0191.html