あわせて読みたい
犬は無能な人間と有能な人間を見抜くことができる !
たまには愛犬の前で良いところを見せてあげよう。というのも犬は、目の前の人間が有能か無能か見抜く力があるのだそうだ。
特に食べ物がからむ状況では、犬はもっとも有能だと思われる人間の味方になろうとする。
飼い主に忠実で従順な犬たちは、ソファの上からトイレまでどこまでもついてくる。だが、そうした忠誠心とは別に、飼い主を品定めする冷静な第三者の目を持っているようだ。
京都大学の研究グループは、空腹の犬が見ている前で、参加者に食べ物の容器を開けてもらうという実験を行った。
ただしある人は容器をきちんと開けるが、ある人はあえて開封に失敗する。便宜上、前者を有能な人、後者を無能な人とする。
すると犬は、無能な人よりも有能な人をよく見つめるようになったのだ。
こうしたことに特に敏感なのはメスであるそうだ。特にエサがからむと、有能な人に近づくことが多かった。
人間を見極めるの能力は、何かを得られる時だけ発動
ちなみにこの実験の後で、有能な人と無能な人が同時に空っぽの容器を開けるという実験も行っている。きっとワンちゃんはがっかりしたはずだ。
こちらでは有能だろうと無能だろうと、犬の行動に特に変化はなかった。
このことから、犬たちが人間の能力を判断するのは、実際に何かを得られる(あるいは失われる)状況だけであると推測されている。
犬に何を与える時は頼りがいのある姿を見せよう
研究グループは、こうした結果について、「犬が人間の能力の違いを認識でき、それに応じて行動する」ことを示していると結論付けている。
くわえて、「犬の社会的評価能力には潜在的な性差」がある可能性もうかがえるとのことだ。
ちなみに、人間の行動を理解するという点において、犬はきわめて有能な生き物だ。汗や息づかいから、飼い主のストレスを察知することだってできる。
もしも愛犬と素敵な関係を育みたいのなら、ご飯の時間は頼り甲斐ある最高のあなたを見せてあげるといいだろう。
この研究は『Behavioural Processes』(2022年9月27日付)に掲載された。
References:New Japanese Study Claims Dogs Recognize Competence in Humans and Gravitate Toward Those Who Display It – The Animal Rescue Site News / written by hiroching / edited by / parumo