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ドラフト「本当の豊作年」ベスト20 イチローの1991年&松坂大輔の1998年が3位タイ、ではトップ2は?
野茂英雄や佐々木主浩などのメジャーリーガー、古田敦也や前田智徳という名球会選手を生み出した1989年、ドラフトの前評判は決して高くなかった。
〈「近年にない不作」と各球団スカウトからのボヤキ節が聞こえてくる’89ドラフト事情〉(1989年11月27日号『週刊ベースボール』)
特集自体は〈野茂、元木だけじゃない。「不作」の前評判だからこそ隠れた逸材に注目だ!! 〉とポジティブな記事だったが、意外にも“不作”を謳われていたのだ。
“不作”の下馬評を見事に覆した代表的な例の1989年は一体、何位にランクインしているのか。昨年までのドラフト会議57年間のうち、国内FA取得に要する8シーズンを過ぎた2014年までの50年間を対象にしてランキング化しよう
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いよいよベスト10…最強の豊作年は?
【ドラフト「本当の豊作年・不作年」ランキング1~10位】
1位:1968年 S:8人 A:7人 B:10人 4800点 山田久志、東尾修、山本浩司
2位:1996年 S:5人 A:6人 B:14人 4100点 黒田博樹、小笠原道大、大塚晶文
3位タイ:1991年 S:6人 A:3人 B:12人 3600点 鈴木一朗、金本知憲、斎藤隆
3位タイ:1998年 S:6人 A:3人 B:12人 3600点 岩瀬仁紀、藤川球児、新井貴浩
5位:1993年 S:4人 A:3人 B:15人 3300点 松井和夫、小久保裕紀、岡島秀樹
6位:1988年 S:3人 A:6人 B:11人 3200点 谷繁元信、石井忠徳、野村謙二郎
7位:1989年 S:4人 A:5人 B:9人 3100点 野茂英雄、佐々木主浩、古田敦也
8位:1983年 S:1人 A:6人 B:16人 3100点 山本昌広、星野伸之、佐々木誠
9位:1969年 S:2人 A:6人 B:11人 2900点 門田博光、谷沢健一、佐藤道郎
10位:2001年 S:3人 A:4人 B:12人 2900点 杉内俊哉、中村剛也、栗山巧
栄冠は、S評価を8人も生んだ1968年に輝いた。同年の入団選手は111名であり、2位・1996年の71名、3位タイ・1991年の91名、1998年の74名に比べて多い。しかし、それがトップの原因ではない。S評価の広島・山本浩司(浩二)、阪神・田淵幸一(本塁打数歴代ベスト15)、ロッテ・有藤道世(通世)、阪急・山田久志、西鉄・東尾修は1位指名、阪急・加藤秀司(英司)は2位、中日・大島康徳は3位であり、下位は阪急・福本豊の7位のみ。A評価、B評価もほとんど上位から輩出されている。
ドラフト前に“豊作”と言及されていた、アトランタ五輪で銀メダル獲得の1996年が2位、『松坂世代』の1998年も3位タイに入った。
1996年はダイエー1位の井口忠仁(資仁)や2位の松中信彦、オリックス2位の谷佳知など五輪組が前評判通りに活躍。1998年は『松坂世代』の高校生以上に大学、社会人経由の選手が花開いた。中日は1位の福留孝介、2位の岩瀬仁紀が名球会入り。巨人も1位の上原浩治、2位の二岡智宏が長年主軸として働いた。ロッテも1位の小林雅英が抑えのエース、2位の里崎智也が正捕手に成長した。
ここまでの結果を見ても、やはりドラフト上位のほうが活躍する傾向にある。ただ、8位の1983年や3位タイの1991年は下位選手の“逆襲”が順位を押し上げた。
西武1位の渡辺久信、2位の辻発彦、ヤクルト2位の池山隆寛などが大成した1983年、上位だけでなく下位指名選手も躍動。中日5位の山本昌広(昌)は歴代最長の50歳までプレーし、阪急5位の星野伸之はスローカーブを武器に11年連続2ケタ勝利、南海6位の佐々木誠はベストナイン6回、首位打者や盗塁王も獲得した。
1991年はオリックスの鈴木一朗(イチロー)、広島の金本知憲、近鉄の中村紀洋と4位指名に逸材が眠っており、「ドラフト4位は大成する」という説を確固たるものにした。横浜大洋6位の三浦大輔も通算172勝を挙げ、奪三振数で歴代ベスト15に入った。
全文はソースで
https://news.yahoo.co.jp/articles/10f2347a0ffda2daa548637041f335a716cc88d9