冒頭、スタジオではなく、局内の報道フロアに1人で立ち「私の事実誤認のコメントにより、ご迷惑をおかけした電通および菅前総理大臣に対し改めておわび申し上げます」と深く頭を下げた。「事実確認こそが報道の根幹。その原点に立ち返る。現場へ足を運んで取材をし、結果をお伝えする」と、番組には引き続き出演するとした。同局広報によると、肩書は「コメンテーター」のまま。出演は不定期で「基本的に、独自で取材したことをスタジオでリポート。場合によっては現場から伝える可能性もある」という。
テレビ番組のコメンテーターは、放送される各種テーマについて意見を述べていく役割。自分の企画コーナーだけに出演し、その話をするのは「コメンテーター」とは言わない。他局のワイドショー関係者は「なぜ肩書だけ残したのか、意味が分からない」と“中途半端な裁定”に首をかしげた。別の民放関係者は「玉川さんの人気は無視できない。ほとぼりが冷めたら元に戻すつもりでは」と話した。
玉川氏の問題はこれだけではない。“電通発言”の流れで「僕はテレビのディレクターをやってきましたから。それはそういうふうに作りますよ。政治的意図がにおわないように制作者としては考えますよ」と、自分も視聴者に分からないように政治的意図を持って番組を作ってきたことをうかがわせる言葉を口にしていた。この発言に対しても批判が巻き起こっていたが、こちらの“政治的意図”についての釈明はなかった。これが、コメンテーターの肩書を残した思惑と何か関係があるのか。疑問を残したままの玉川氏が今後どのような形で番組に出演するのか注目される。
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