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「性別の種類は2つ」と話した大学教授に批判噴出 学生らが猛反発する事態に
自分の性について、「男でも女でもない」「ノンバイナリーだ」と説明する人が少しずつ増えている。そんな中「性別は男と女の2つだけ」と発言した大学教授が、学生に批判されるはめに。その経緯と大学の対応について、『New York Post』などアメリカのメディアが伝えている。
■性別の数に言及した教授
9月のこと、アメリカ・メイン州の大学で女性教授が講義に登壇。「ポジティブな学習環境の創造」というタイトルで院生らとディスカッションを進めるうちに性に言及し、「存在する性別の種類は男・女の2つ」と断言してひんしゅくを買った。
学生のうち一名は教授の主張に同意したが、多くの学生が「ジェンダー(社会的・文化的につくられる性別)は2つではない」と考え反発したのだ。
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■噴出した批判
自分のことを女とも男とも位置付けていない人のことを、ノンバイナリーという。それに該当するある学生は、「教授の主張を聞いて、個人的に攻撃された気がしました」とメディアにコメントした。
この学生は「あのような考え方をする教授に、“ポジティブな学習環境の創造”について教える資質があるとは思えません」とも述べ、怒りをあらわにした。
■「別の教授を」という要求も
多くの学生が教授の主張を痛烈に批判し、講義室から出ていくという抗議活動を展開。大学側には、「別の教授を用意してほしい」と強く要求した。
この件について検討した大学側は、教授と学生、双方の主張を容認。解決策として同じ講座を2つ設け、今の講座に不満がある学生は別の教授が教える講義を受講できるよう手配した。
■詳細は明かされず…
新たな講義を受講予定の学生の総数について大学側は公表を控えており、“問題発言”で学生らに批判された教授についてもコメントしていない。
自分自身の性自認に「男性」「女性」という枠組みをあてはめることはできないという人も、確かに存在する。性の問題は非常に複雑で、教授と同じ意見も含めさまざまな声が噴出している。
なおシンガー・ソングライターの宇多田ヒカルも、過去にノンバイナリーであることを公表済み。それにより日本でも共感の声が相次ぎ、話題を集めた。
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