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コンビニのトイレ「使用禁止」はいつまで? 解除できない”複雑な事情”が?
コンビニのトイレ事情は?
アルコール除菌、マスク、ソーシャルディスタンス──。コロナ禍で世の中のさまざまなものが変わった。コンビニのトイレが「使用禁止」になったのもその一つだ。
2年経って、利用できるようになったところも増えているが、一部の店舗では今も制限している。それには、「意外な理由」があって…。
■2年前と比べると…
「感染予防のためトイレ使用禁止とさせていただきます」「コロナ感染予防のため使用できません」──。2020年4月、東京都に緊急事態宣言が発令された直後、コンビニのトイレにはこうした張り紙を目にすることが多かった。
2年経った今は利用できる店舗が増えた印象だ。ただ、同じコンビニでも利用できる店舗と利用できない店舗が見受けられる。
ネット上では、「都内では未だに使用禁止している店舗があり不便」「2年くらいトイレ使用禁止の張り紙貼られてる」「夜間は使用中止の店もある」「今は防犯上の理由で貸してないみたい」など、トイレが使えないことを嘆く声が多数あがっている。
コロナ以前も貸し出ししていない店舗もあったので、すべてのコンビニが感染対策を理由に「使用禁止」にしているわけではなさそうだ。
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■都内のコンビニを調査
現在、感染対策のため使用できない店舗はどれくらいあるのだろうか。10月初旬、都内のセブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン計12店舗のトイレを確認した。
結果は3店舗のみ。そもそも、トイレを設置していない・客に貸し出ししていない店舗が5店舗あり、残り4店舗は普通に使うことができた。
2年前に比べると使用できる店舗が増えているが、使用できない店舗も複数見受けられた。コロナ予防を理由に「使用禁止」にしている店舗がある一方で、そこから100メートルも離れていない店舗では普通に利用できたので、どこに基準があるのか分からない。
■コンビニ三社に問い合わせた
Sirabee編集部はセブン・ファミマ・ローソンの本社に、「全国的にトイレを使用中止している店舗が多いか」「使用中止にする基準はあるか」「現在、使用中止している店舗が再開する可能性はあるのか」という3点について問い合わせた。
セブンは、「セブン-イレブンでは原則として一部の店舗を除き、お客様に安心してお使いいただけるようトイレを設置しておりますが、個店の事情によりお貸しするのが困難な店舗がございます。最終的には店舗の判断でお貸ししていない店舗もございます」(セブン&アイ・ホールディングス広報)と回答。
ファミマも「店舗のトイレの貸し出しについては、店舗の状況に応じて加盟店の判断にて貸し出しを行っております。また、一部施設の都合により、貸し出しを行っていない場合もございます」(ファミリマート 広報部)と同様の回答を寄せた。
一方、ローソンは「コロナ以前からお店の立地環境や建物の構造、防犯上の観点からトイレの使用をご遠慮いただいている店舗がありました。コロナの感染防止対策として、2020年4月にトイレ使用中止を発表いたしました。今のところ、本部としては開放を推奨していますが、先にご説明したような理由から一部使用をご遠慮いただいている店舗もございます。そうした店舗に関しては、状況に応じておりますのでいつ再開するかは申し上げることができません。全体的に見て、利用できる店舗のほうが多くなっている印象です」(ローソン 広報部)と、やや踏み込んだ回答だった。
■3社の共通点は…
3社に共通しているのが、現在本社から各店舗に感染予防を理由に「使用禁止」する要請は出していないということ。一部各店舗の判断に委ねているため、一律に「○月から解除」とできないのだろう。
改めて、先の見通しがつかないコロナという”複雑な事情”が絡むことの難しさを感じる。
ただ、コンビニ側はいつでも「来店する人達が安心して使えること」を念頭に企業努力を積み重ねていることは間違いない。
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