阪神　青柳晃洋、村上宗隆を「全打席抑えようと思う」有終３冠で逆転でのCS出場だ

　阪神青柳晃洋投手（28）が有終3冠で、逆転でのクライマックスシリーズ（CS）に弾みをつける。27日のヤクルト戦（神宮）がシーズン最終先発。ポストシーズンでの再戦も見据えて4番村上を「全打席抑える」と宣言した。勝って単独13勝なら、2年連続の最多勝＆最高勝率は確実で、最優秀防御率との3冠も射程圏だ。この日3位巨人が敗れてその差は1ゲームに縮小。背番号50の集大成快投がミラクルに夢をつなぐ。

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　秋晴れの甲子園。シーズン最終登板へ調整した青柳が、強い覚悟を明かした。「終わり良ければすべて良し、じゃないですけど、最後はいい投球をして終わりたい」。27日の首位ヤクルト戦に先発予定。相手の優勝がかかった大一番になる可能性もあるが、もちろん目の前胴上げの屈辱は絶対阻止する。何より、最短のCS消滅が28日に迫る阪神が希望をつなぐためにも、絶対負けられない一戦だ。

　「僕たちが日本一、日本シリーズに出るためには戦わなきゃいけない相手。青柳が出てきたら嫌だなと相手が少しでも考えれば」

　下克上日本一への道も念頭に、固く誓うのは4番の村上斬りだ。昨季は打率5割3分3厘、3本塁打、5打点と打ち込まれた。今季も打率4割、1本塁打、3打点ながら、「今年は僕なりには頑張っている」とにやりだ。今季の神宮でのヤクルト戦は3試合で2勝1敗、防御率1.23。村上も7打数2安打の打率2割8分6厘、0本塁打、1打点に封じるなど、一定の自信と手応えをつかんでいる。

　「（村上は）今年はコンタクト率が多分、高い。同じコースを狙った時の打ち損じが少なくなった印象はすごくある。でも、全打席抑えようと思う。チームが勝つための最善が歩かせるのなら歩かせるが、しっかり勝負して打ち取りたい」

　自己最長タイの7戦連続白星なしだが、「球速は出ている」と不安はない。「最後なんで、僕もしっかり気持ちを入れて。最後の最後まで見に来てくれるファンの期待に応えたい」。残り3試合はすべてヤクルト戦。3戦全勝で3位巨人に重圧をかけるべく、先陣白星でチームも勢いづける。

　その巨人がこの日最下位中日に敗れ、その差は1ゲームに縮まった。ミラクルへの明るい道に光が差してきた。タイトルを争う戸郷も勝てず12勝のまま。青柳が単独13勝を挙げれば最多勝、最優秀勝率、さらに最優秀防御率の3冠も見えてくる。「もちろん取りたい。（飛ばさず）いつも通り。しっかり抑えれば、ちゃんと投げさせてもらえると思う」。普段通りのスタイルで有終へ。背番号50が今季の集大成をかけてマウンドに上がる。【石橋隆雄】