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【韓国の妄想】日本はいつドイツを見習うのか
ドイツが1952年9月に初めてイスラエル政府、ユダヤ人団体と「ルクセンブルク合意」を結んで以降、ナチスによるユダヤ人集団収容や虐殺などのホロコーストや戦争犯罪に対して補償や賠償を続けてきたということは、よく知られた事実だ。ドイツはこの合意で国の集団虐殺に対する責任を認め、犠牲者個人に補償・賠償を行うことに同意し、その後ドイツがユダヤ人被害者に支給した補償・賠償金は800億ユーロ(112兆ウォン)を超える。ドイツはナチスの行わせた強制労働に対しても2000年に入って「記憶・責任・未来財団」を設立し、89カ国の65万人あまりの被害者に44億ユーロ(6兆1450億ウォン)を支給している。
このようなドイツの態度は、韓国最高裁が日帝強占期の強制徴用被害者に対する賠償を命じる判決を下したにもかかわらず「1965年の韓日請求権協定ですでに解決済み」として「知らんぷり」する日本の傍若無人な態度と際立った違いがある。日本はさらに、最高裁の強制徴用賠償判決を口実として、半導体に必要不可欠な部品の韓国への輸出を規制する報復措置まで取ったではないか。
ドイツにしても、最初から過去の過ちを潔く認め、積極的に補償や賠償を行ったわけではない。第2次世界大戦の直後には、ドイツ社会にも過去を無視したり記憶しようとしない雰囲気があった。ルクセンブルク合意当時は、ユダヤ人の被害に対する賠償に賛成する世論は11%程度にとどまった。ドイツ経済界はユダヤ人に対する補償・賠償がアラブ諸国との事業に悪影響を及ぼす恐れがあるとして、反対のロビー活動を展開した。当時のコンラート・アデナウアー首相は議会で、保守政権党のキリスト教民主同盟の議員の造反票にぶちあたり、野党の社会民主党などの進歩勢力の賛成票に頼って合意案を可決させなければならなかった。しかしその後、ホロコーストの惨状が大衆に広く知られるようになったことで、過去のナチスの犯罪に対する道徳的・歴史的責任意識はドイツ社会のコンセンサスになる。
またドイツは同日、歴史教育に今後3年間で約1億ユーロ(1396億ウォン)を支出する計画も発表した。最近の世論調査で、米国と欧州の若い世代の大多数がホロコーストについてよく知らないと答えたことに対する対応だという。これについて同国のオラフ・ショルツ首相は、ホロコーストの惨状を証言する生存者が徐々に減っているため、ナチスの犯罪を青少年に教育することはよりいっそう重要になっていると述べている。クリスティアン・リントナー財政相は「今日の私たちに(ナチスの犯罪に対する)個人的責任があるわけではないが、過去にドイツの名で行ったことに対する道徳的義務と歴史的責任はある」とし、「ホロコーストの記憶を保存することも私たちの責任」だと語った。
かつて日本の安倍晋三元首相が慰安婦合意に関連して「これ以上謝罪しない」と厚かましく強弁したのとは、あまりにも異なる歴史認識である。
パク・ピョンス|国際ニュースチーム先任記者
ハンギョレ新聞
http://japan.hani.co.kr/arti/international/44561.html