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【聯合ニュース】北朝鮮 韓国に未返済の借款640億円=与党議員が前政権批判
韓国政府が北朝鮮に供与した借款のうち、返済されていない金額が今年8月時点で元利金や利子などを合わせて6000億ウォン(約624億円)を超えていることが10日、分かった。
国会企画財政委員会に所属する与党「国民の力」の宋彦錫(ソン・オンソク)国会議員が韓国輸出入銀行から提出を受けた資料によると、今年8月時点で北朝鮮が返済していない対北朝鮮借款の元利金および遅延賠償金は4億4460万ドル(約640億円)で、8日の為替レートでは6164億ウォンになる。
資料によると、韓国政府は輸出入銀行を通じ、2000年から07年にかけて北朝鮮に9億3300万ドルの借款を供与した。
類型別では食糧が7億2000万ドルで最も多く、資材設備が1億3300万ドル、軽工業原材料が1110億ウォンと続いた。
宋氏は元金どころか利子も返さずにいる北朝鮮の開き直った態度が問題だと指摘した。
韓国が北朝鮮に行った借款の据置期間は5~10年で、15~30年かけて分割返済することになっており、期限になれば元金の一部と利子を返済しなければならず、未返済時には遅延賠償金が課される。
返済されていない金額を類型別でみると、食糧が3億5340万ドル、軽工業原材料が9120万ドルとなっている。
宋氏によると、南北の鉄道と道路を連結する事業のために行われた02年の借款については、08年に金剛山で発生した韓国人観光客射殺事件の影響で南北関係が冷え込み、工事が中断したために借款の返済日が確定しておらず、これまで南北間でまったく協議が行われていないことが確認されたという。
北朝鮮が韓国に返済する借款の金額は毎年約4040万ドルずつ増加している。
韓国はこの10年で北朝鮮に対し、76回にわたり返済を求める文書を送ったが、北朝鮮は一貫して無回答を続けているという。
宋氏は「文在寅(ムン・ジェイン)政権は国民の血税で貸した対北借款の返済問題を放り出し、屈従的な対北関係に基づいた見せかけだけの平和ショーに没頭した」とし「尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は積極的な借款返済要求とともに、北の海外資産の差し押さえ措置など韓国国民の利益のための多様な手段を講じなければならない」と強調した。
2022.09.10 09:00 聯合ニュース
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20220908003700882