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【阪神】島田が心に刻んだ1打席
絶対に決めなくてはならなかった。分かっていたからこそ、あのミスが〝教訓〟として心に刻まれる。阪神・島田海吏外野手(26)が痛恨の犠打失敗を振り返った。
「やっぱりタイプ的にも、決めていかないといけない選手だと思う。ベンチから求められたものを確実にこなせるような、準備だったり、技術をもっともっと高めていかないといけない、と思いました」
9月2日の巨人戦(甲子園)。虎は八回に2点を先制したが、九回に追いつかれ、試合は延長戦に突入した。島田は途中出場。2-2のまま迎えた最後の攻撃、延長十二回無死一塁の第3打席だった。
ベンチからの指示は当然、送りバント。一走には、代走として切り札・植田が送られる。その初球、白球は勢いなく捕手手前に転がり、走者を進めることはできなかった。ミスを取り返そうと、直後に盗塁を仕掛けるも、アウト。結局、このまま引き分けに終わってしまった。
試合後、矢野監督は「盗塁に関しては責めるつもりはない。ただ、バントをしっかり決めなあかんね」と嘆いた。そして、島田は指揮官から、こんな言葉をかけられたという。
「ピッチャーの技量とか、ランナーの足とか考えて。あの場面はまだゆとりを持ってやっていい場面だった。自分で余裕を持てる条件をやる前に頭に入れておけば、もう少し楽にできたぞ、という話がありました」
相手投手はデラロサ、そして走者は俊足の植田。島田なら、落ち着いて打席に入っていれば、必ず成功していたはず-。クライマックス・シリーズ進出をかけた最終盤の重要局面。あの犠打失敗は、懸命にいきすぎたからこそ、生まれたものだった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1e6687bcfbbc723d435d18d64b32b39ad7a92fa5