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【朝鮮日報社説】50億ドルの対韓投資をふんだくった米商務長官、韓国にこれほどの長官がいるだろうか
各国政府は税制やインフラを支援して企業が活動しやすい環境を構築し、大統領や長官は先頭に立って投資誘致合戦に乗り出している。質の良い雇用を創出し、国の経済を発展させるための競争は、まさに銃声のない戦争と言えるだろう。特に積極的なのが米国やフランスなどだ。アイルランドでは、ブレグジット(英国の欧州連合〈EU〉離脱)で英国を去った世界的な金融会社の誘致に着手し、135の金融機関の欧州本部を誘致した。
韓国では、企業の海外投資が増え、外国投資の国内流入より海外流出の方が多いという投資逆流現象が2014年から本格化した。文在寅(ムン・ジェイン)政権はそうした流れを取り戻そうとする努力をするのではなく、韓国企業の海外移転を加速化させた。昨年の投資逆流規模は過去最大の807億ドル(約11兆6260億円)に達した。これは2014年以降の7年間で5倍の増加だ。昨年の韓国の外国人直接投資誘致額は主要20カ国・地域(G20)のうち17位で、韓国より外国人直接投資が少なかった国はテュルキエ(トルコ)、イタリア、アルゼンチンの3カ国だけだった。今年になってもこうした傾向は変わっていない。今年上半期に韓国に入ってきた外国人直接投資は昨年より15%以上減少の110億ドル(約1兆5830億円)だ。一方、韓国企業の海外投資は今年1―3月期に既にその2倍超の254億ドル(約3兆6560億円)に達している。
韓国が「企業が活動しやすい国」になるよう、大々的に規制を緩和し、大統領と長官が積極的に投資誘致に乗り出さなければ、韓国に到来するチャンスさえ再び他国に目の前で奪われてしまうだろう。
朝鮮日報
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