だから日本の高校生は世界で勝てない…「甲子園だけ金属バット」という謎ルールは今すぐ見直すべきだ

だから日本の高校生は世界で勝てない…「甲子園だけ金属バット」という謎ルールは今すぐ見直すべきだ

だから日本の高校生は世界で勝てない…「甲子園だけ金属バット」という謎ルールは今すぐ見直すべきだ

1: 名無しさん@恐縮です 2022/09/07(水) 15:10:42.51 ID:CAP_USER9
PRESIDENT Online広尾晃9/07 12:00
https://president.jp/articles/-/61203

■高校野球は甲子園で終わりではない
第104回全国高校野球選手権大会は、仙台育英高校の優勝で幕を閉じた。東北勢の初優勝は大きな話題となったが、実は高校野球はこれで終わりではない。

9月9日からアメリカ、フロリダで第30回WBSC(世界野球ソフトボール連盟)U-18ベースボールワールドカップが開催される。日本からは甲子園で活躍した選手などが選抜され、WBCなどと同じ「侍ジャパン」のユニフォームで世界の同世代と戦うのだ。

■なぜ世界大会で日本の高校生は負け続けるのか
夏の甲子園は、間違いなく「世界最大の野球大会」だ。減ったとはいえ、参加校数は3547校、13.1万人の選手が参加する(ベンチ入りは約6万人、2022年のデータ)。6月半ばから2カ月もの期間をかけてトーナメントを行い、優勝チームを決める。

韓国で硬式野球部がある高校は約90校程度、台湾で190校ほどだ。すそ野は比較にならないほど小さい。またアメリカは1万校前後とされるが、真剣に野球をしているのは800校ほど、そして州大会が頂点で、全国大会は行われていない。

ライバルの顔ぶれからも、U18大会では日本が圧勝してもおかしくないように思われるが、本格的に参加した2012年以降、日本はただの一度も優勝していない。

2012年(第25回・韓国、ソウル)6位
2013年(第26回・台湾、台中)2位
2015年(第27回・日本、大阪)2位
2017年(第28回・カナダ、サンダーベイ)3位
2019年(第29回・韓国、キジャン)5位

2019年は大船渡の佐々木朗希(ロッテ)、星稜の奥川恭伸(ヤクルト)、興南の宮城大弥(オリックス)などが参加したが日本はスーパーラウンドで5位に終わり、決勝に進めなかった。

「長い夏の大会を終えた日本選手には『甲子園疲れ』があり、実力が発揮できない」という声もあるが、関係者はもっとはっきりした原因があると見ている。

それはバットだ。

■世界で日本の高校生だけが金属バットを使う
日本では金属バットを使用している。

しかし、U18大会など国際大会は木製バットだ。他国は木製バットか、木製バットの仕様に近づけた低反発の金属バットを使用しているから大きな違和感はないが、日本選手は使い慣れないバットに持ち替えることになる。

今夏の甲子園でも28本の本塁打が出たが、その背景に「高反発の金属バット」がある。真芯に当たった打球だけでなく、前でさばいた打球がスタンドに飛び込んだり、こすったような当たりが本塁打になったりしている。木製バットではありえない打ち方で本塁打が出ているのだ。

だがバットの異なる国際大会では、日本の高校生はさっぱり打てなくなる。筆者は2015年と2019年のU18大会を観戦したが、日本選手は外野で失速する打球が多かった。勝手が違うのか、首をかしげる選手もいた。

実はアメリカでもかつては高反発の金属バットを使っていた。しかし打球速度が上がり、怪我の危険が高まったとして2012年から木製バットか、反発係数が木製と同じ程度になるバット(BBCOR0.5規定=Batted Ball Coefficient of Restitution、0.5は反発係数)しか使用できなくなった。

台湾は2004年から主に木製バットを使用している。韓国も以前は金属バットだったが、2000年から木製バットにした。

反発係数が高い金属バットで野球をしているのは、今や日本の高校生と一部の中学生だけ。(大学、社会人も、プロ、独立リーグも木製バット)このハンデがあるため、世界大会で日本の高校生が活躍するのは望み薄だ。

■高校を卒業するとパッタリ打てなくなる
世界で通用しないだけでなく、球児の将来にも深刻な影響を与える。

高反発金属バットを使っているのは中学、高校だけ。大学、社会人も、プロ、独立リーグも木製バットだ。

多くの高校球児は上のレベルに進んで、バットの違いで活躍できなかったり、調子を落としたりする。高校で本塁打記録を作った打者が、プロでくすぶることもしばしばだ。

それを見越して、高校時代から練習試合などでは木製やBBCOR0.5仕様の金属バットを使わせる指導者もいる。

それでも、高反発の金属バット使用が続いているのはなぜか。

1982年、蔦文也監督率いる徳島県立池田高校は、金属バットの特性をフルに活かすために選手に筋トレを徹底させ「やまびこ打線」という球史に残る強力打線を作った。

これが人気爆発したことから関係者の間に「本塁打が多いほうが視聴率、観客動員がアップする」という定説ができた。そのために「本塁打を減らす」政策になかなか踏み切れなかったのだと言われている。

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