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東京六大学・秋季リーグ10日に開幕 19年選抜準V・早大飯塚脩の復活に期待する
https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2022/09/07/kiji/20220907s00001089335000c.html
東京六大学野球リーグ秋季リーグは10日に開幕。4季ぶりの優勝を目指す早大は同日第2試合で法大と対戦する。
開幕投手候補は今夏の甲子園を制した仙台育英出身の伊藤樹投手(1年)ながら、記者が注目したいのは飯塚脩人投手(3年、習志野)だ。今月3日、都内でU―18高校日本代表VS早大との練習試合を取材した際、飯塚は5番手で登板。今秋ドラフト候補の近江・山田陽翔(はると)投手を左飛、高松商・浅野翔吾外野手を空振り三振に仕留めるなど1回無失点に封じた。150キロ台を計測した全盛期とまではいかないが、マウンド上での勇姿に心躍るものがあった。
一時はクローザー候補に考えるなど期待値は高いだけに、小宮山悟監督の評価は満点とはいかない。「またどこか痛いと言い出すかもしれないからね」と苦笑いしながら、第1段階は突破したと言いたげだった。
早大入学直後から度重なる右肘痛に悩まされた。リーグ戦登板は2年春の1試合だけ。打者5人に2安打され、2/3回で降板と精彩を欠いた。そこで小宮山監督は一計を案じた。すでに患部に痛みが消えつつあっても、思い切り腕を振れない飯塚に、同練習試合が決定した5月下旬「コンディションを整えて投げなさい」と登板を促してきた。
飯塚は19年夏、U―18高校日本代表の一員として大船渡・佐々木朗希(ロッテ)星稜・奥川恭伸(ヤクルト)らと同世代世界一を目指した。だからこそ「日の丸」をつけた後輩相手の試金石へ目の色を変えた。夏場には1イニング限定のオープン戦3試合を経て、正念場の対決を1イニング無失点とまずまずの結果を残した。浅野を三振に斬った際はガッツポーズも繰り出していた。
混戦の東京六大学リーグ。遅れていた「朗希世代」の豪腕が、1日も早く復活する日を楽しみにしている。