阪神　国内ＦＡ獲得ホヤホヤの〝裏番長〟岩貞祐太　１２回は圧巻３人斬りで防御率１・５０

　阪神・岩貞祐太投手が２日の巨人戦（甲子園）の１２回に６番手として救援登板。２―２の同点と絶対に失点は許されない状況だったが、ウォーカーを中飛、松原を空振り三振、丸も空振り三振と３者凡退で打ち取り、これで５戦連続無失点とした。

　その存在感は、もはや虎ブルペンの〝裏番長〟と呼ぶにふさわしい。同点、ビハインドの場面でもマウンドに上がることが多いが、今季ここまで４５試合に登板して防御率は１・５０。この日も重圧のかかるマウンドを３人で片付け「いつも通り、ゼロで抑えることだけを考えて投げた」と淡々と振り返った。

　この日は２点リードの９回に、クローザーのケラーが打ち崩され同点に追いつかれる最悪のゲーム展開。だが、その後は岩崎―浜地―岩貞の３投手が無失点継投でつなぎ、逆転負けだけは回避した。

　岩貞は「（ケラーは）百発百中でうまくいくことばかりではない。それでも追い越されず同点でしのいだからこそ勝負になった。ケラーが（点を）取られても僕らブルペン陣がまた流れを持ってくるようにという意識で投げている」とチームメートをかばい「僕らブルペン陣はずっと、皆で一つだと思っている。それを継続して、勝利に飢えながらファンの喜ぶような結果を残せるようにしたい」と救援陣の結束を強調する。

　２０１３年のドラフト会議で阪神に１位入団した左腕も、今月５日で３１歳。チームでも年長の部類に入るようになった今、地味ながらも力強いリーダーシップが頼もしい。先月２７日に国内ＦＡ権を取得したばかりだが、今の阪神に絶対に必要な選手の一人だ。