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【朝鮮日報】韓米同盟に広がる溝、食い込む中ロ、ロシア外相、きょう12年ぶりに訪韓
ラブロフ外相は22日、中国メディアのインタビューで「米国は他国の発展を阻止するためのイデオロギーを広報している」とし「ロシアと中国は米国からの独立を強化する必要がある」と語った。その上で「中ロはドルの国際決済システムから抜け出す必要がある」と発言した。ラブロフ外相が言及した、米国の利用する「イデオロギー」とは、まさに人権のことだ。ロシアが中国と力を合わせて米国の人権攻勢から抜け出し、究極的にはドル体制も崩そうという提案をしたのだ。
米国のジョー・バイデン政権が発足した後、米国は人権を媒介として同盟諸国を糾合し、中ロをきつく責め立てている。バイデン大統領は最近のインタビューで、ロシアのウラジミール・プーチン大統領を「殺人者」と呼ぶかという質問に「そうだ」と答えた。
中ロは今回の会談をきっかけに、米中高官級会談の結果を共有するといわれる。今後、ラブロフ外相が韓国でどのようなメッセージを送り出すかが、「中ロの対米共同戦略」が何なのかを知り得る糸口になるものとみられる。
ラブロフ外相の訪韓は、表面的には修好30周年記念行事のためだが、コロナ拡大の勢いが依然として収まっていない状況での3日間の訪問は、外交的・政治的なラブコールを送っているものと解釈するほかない。ラブロフ外相は、24日には「韓ロ相互交流の年」行事に出席し、25日には韓国外交部(省に相当)の鄭義溶(チョン・ウィヨン)長官と会談を行う。
韓国を巡る微妙な流れは、既に米中アンカレッジ会談ではっきり現れていた。米国のトニー・ブリンケン国務長官は当時、先に行われた韓日歴訪に言及しつつ「同盟から、中国政府の措置に関する深い懸念を聞いた」と発言した。すると中国の王毅外相は「われわれは彼ら(韓日)の提起する不満を知らない。米国だけの見方ではないか」と言い返した。王毅外相がその後すぐに米日豪の関係だけに言及したのは、韓国を切り離したいという意図だと解釈されている。中国現代国際関係研究院(CICIR)のチェン・ユ研究員は「2プラス2で韓国は、米国や同盟諸国の反中発言を支持しなかった」とし「韓国は盲目的に米国に依存しないだろう」と語った。
実際、米日2プラス2会議の共同声明は香港や新彊などにおける人権問題など「中国の急所」を直接突いたが、これに続く韓米共同声明には「中国」という単語すら含まれなかった。むしろ、鄭義溶長官は当時「米国と中国のうち一方を選ぶのはあり得ないこと」と発言した。ブリンケン長官が「米国外交の中心に人権がある」と言うと、青瓦台(韓国大統領府)は「(人権より)優先して解決すべきことは多い」とコメントした。
北朝鮮も米国に対する交渉力強化のため、中ロとさらに密着しつつある。駐ジュネーブ北朝鮮代表部の韓大成(ハン・デソン)大使は先週、国連人権理事会における演説で、米国による中国の人権問題の指摘を「内政干渉」「虚偽・捏造(ねつぞう)」だとした。北朝鮮外務省も21日、西側諸国に向けて「人権犯罪者が人権をうんぬんしている」と非難した。
中国中央テレビなど中国の国営メディアはこの日、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が習近平国家主席に対し、朝中関係を「世界がうらやむ関係」へと強化・発展させることが北朝鮮の変わらぬ立場だと表明した-と報じた。これに対し習主席は「われわれは新たな形勢の下、北朝鮮の同志たちと手を取り合って努力したい」とする口頭親書を駐中北朝鮮大使に伝えた。
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/03/23/2021032380041.html