捜査関係者によると、女は5月2日に発生した強盗事件の被害品であると知りながら時計6点を強盗グループ側から受け取った疑いがある。また、同3~10日に東京都中央区の質屋と新宿区の古物商でこれらを計約330万円で売った疑いも持たれている。容疑を認め、「SNSで時計の転売の仕事と紹介された」と話しているという。
強盗事件では京都市内の時計店に2人組が侵入し、店員にハンマーのようなものを突きつけ、ショーケースを割って高級腕時計41点(約6900万円相当)を奪って逃げた。京都府警が8月までに指示役や実行役として20~40代の男女5人を強盗容疑で逮捕している。一方、警視庁は被害品を持ち込まれた店側からの通報を受け、今回摘発された女を特定したとしている。
活発化するマネロン
今回の事件のように、犯罪で得た金品と知りながら受け取ったり、他人名義の口座に移し替えたりする行為は「資金洗浄」(マネーロンダリング=マネロン)の代表的な類型だ。
マネロンをめぐっては、資金の流れがデジタル化され、匿名性の高い取引がしやすくなったことを背景に活発化。それに伴い全国の警察による摘発件数は4年連続で過去最多を更新している。警察庁によると、2021年中のマネロンの摘発件数は前年より32件多い632件で、10年間で約2・5倍となった。
活発化するマネロンの取り締まりに警察が力を入れています。記事後半では全国初の「指導官」が登場。マネロンの「捉え方」を分かりやすく説明しています。
警察庁は昨年12月、全国の…(以下有料版で,残り483文字)
朝日新聞 2022年8月18日 6時00分
https://www.asahi.com/articles/ASQ8J5KN1Q8HUTIL007.html?iref=comtop_7_04