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「あだ名禁止」「さん付け奨励」意味はある? 教育アドバイザーの見解
(出典:オトナンサー) |
いじめ事例は半分以下で、一般的イメージとは異なり、いじめる生徒・いじめられている生徒は短期間で入れ替わっており、固定的な「いわゆるいじめられっ子(いじめられやすい子供)」や「いじめっ子(いじめやすい子供)」も存在しないとされた。また、同じ学校・同じ年度の生徒であっても学年が進むにつれていじめ
115キロバイト (16,846 語) – 2022年7月10日 (日) 04:07
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「あだ名禁止」「さん付け奨励」意味はある?
小学校で友達を「あだ名」で呼ぶことを禁止し、「さん付け」で呼ぶよう奨励するケースが増えているようです。心ないあだ名で子どもが傷つくことを防ぐためだそうですが、「さん付け」にするだけで、子どもたちの関係づくりはうまくいくのでしょうか。教育アドバイザーの清水章弘さんに聞きました。
ルールよりも「対話」が重要
Q.まず、「あだ名」のメリット、デメリットを教えてください。
清水さん「メリットは、いい『あだ名』であれば、相手との精神的な距離が縮まること。デメリットは、心ないあだ名によって、子どもが傷つく可能性があることです」
Q.では、「さん付け」のメリット、デメリットを教えてください。
清水さん「『あだ名』のメリット、デメリットと逆になります。メリットは、相手を傷つける可能性が小さくなること。デメリットは、相手との精神的な距離を感じやすくなる可能性があることです」
Q. 友達を「あだ名」で呼ぶことを禁止し、「さん付け」で呼ぶよう奨励する小学校があるようですが、どのような効果が期待されているのでしょうか。
清水さん「そもそも、あだ名の作り方は大きく3種類に分かれます。
1つ目は、名前に由来する作り方。たとえば、私の名字『清水』で言えば『しみ』『しみちゃん』などがありました。
2つ目は、容姿に由来する作り方。似ているキャラクターや有名人、動物の名前を付けたり、体形から連想する言葉であだ名を付けたりすることがあります。
3つ目は、行動に由来する作り方です。知識豊富な人に『博士』と付けたり、サッカーでドリブルがうまい人を『メッシ』と呼んだりといった感じです。でも、その人の過去の失敗や恥ずかしい行動から、心ないあだ名がつけられることもあります。
この中で、特に2つ目と3つ目が問題となりやすいです。容姿や行動をばかにするような心ない呼び方であれば、本人のコンプレックスや、忘れたい記憶と結びついてしまうからです。
もちろん、1つ目が問題とならないわけではありません。私も小学3年の頃、先生が『清水』を黒板に片仮名で書いたとき、『シミズ』ではなく、『ミミズ』と読めてしまいました。しばらく、『ミミズ』と呼ばれ、当時は少なからず傷ついたのを覚えています。
『さん付け』に統一することで、あだ名に起因するこのような問題が起こりにくくなります。『あだ名』を禁止し、『さん付け』を奨励する小学校は、そういった効果を期待していると思われます」
Q.実際に効果はあるのでしょうか。
清水さん「一定の効果はあります。ただ、『さん付け』が良くて、『あだ名』が悪い、という単純な話ではありません。実際に、あだ名で呼び合うことで、子ども同士が仲良くなれることも多いわけですから。
『あだ名禁止』にした後、いじめが減っている学校は、『どうしてあだ名が禁止なのか』という説明や、話し合いの場を持ったことが、功を奏しているのではないでしょうか。