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名将・落合博満氏のYouTubeが大人気に 監督待望論強いが…「実現が厳しい」事情とは
野球評論家の落合博満氏が自身のYouTubeチャンネル「落合博満のオレ流チャンネル」で配信している動画が、大きな反響を呼んでいる。
3月18日に同チャンネルを設立し、わずか4カ月でチャンネル登録者数は39万人を超えた。
「現役時代に一匹狼のイメージが強く、中日の監督時代も情報管理を徹底して口数が少なかった。ある程度の歳月を経たのでYouTubeで話せる内容も多いのでしょう。不仲説が囁かれた星野仙一氏との関係、巨人にFA移籍した真相など語っていますが、忖度せずに本音で話しているので面白い。中日在籍時に幻に終わったトレード移籍について明かすなど、初めて知る衝撃的な内容も少なくない。
落合さんは寡黙なイメージがあるかもしれないが、話し好きです。監督時代も遠征先のホテルの食事会場で選手たちと食事しながら語る光景は珍しくなかった。ある投手は『監督が他球団の強打者の弱点をスラスラ言っていたので、その通りに投げると抑えられた。洞察力が凄いです』と驚いてしましたね。今後もどんな動画の内容を配信するか楽しみです」(名古屋のテレビ局関係者)
現役時代はロッテ、中日、巨人、日本ハムを渡り歩きプロ野球の歴史で唯一の三冠王を3度獲得するなど、通算510本塁打をマーク。
2004年から11年まで中日の監督を務めてリーグ優勝を4度達成し、07年にシーズン2位からCSを勝ち抜き、球団史上53年ぶり2度目の日本一を成し遂げた。
在任期間の8年間全ての年でAクラス入りと黄金時代を築いている。
濃厚な野球人生でYouTubeの視聴者が知りたいネタが尽きることはないだろう。
一方で、いまだに根強いのが「監督復帰待望論」だ。
ユニフォームを脱いで10年がたつ。
落合氏自身は再び監督として指揮を振るうことに否定的なわけではない。
今月17日にNHK「サンデースポーツ」に生出演した際は、視聴者から「監督就任を要請されたらどうしますか」という質問に対し、「(先方から)話を持ってきてむげに断るっていうのは失礼にあたるので話は聞きます」、「可能性はゼロではないと思います」とコメント。
「優勝を目指してそれなりのシナリオを組んで行動に移すというのが監督の仕事なんで、やるとなったらそれなりの準備はしますけどね」と語っている。
監督就任に向けて期待が高まっている球団が、阪神だ。
矢野燿大監督は2月1日の春季キャンプ前日に今季限りで退任することを明言。
今季は春先に低迷したのが大きく響き、ヤクルトの首位独走を許す形となっている。
最後にリーグ優勝を飾ったのが05年。今年もV逸となれば17年間遠ざかることになる。
チーム再建に向けて落合氏は次期監督に適任と見られるが、阪神の番記者は「その可能性は限りなく低い」と否定的な見方を示す。
「後任は岡田彰布元監督、平田勝男2軍監督のどちらかが有力視されています。落合さんが指揮官として優秀なことは間違いないですが、阪神の球団体質を考えると考えづらい」
では、他球団はどうだろうか。スポーツ紙デスクはこう分析する。
「今のプロ野球界はフロント主導でチームを作る球団が多い。一昔前より個性的な監督が減ったのは、『フロントに従順な監督』の方が扱いやすいからです。その観点でいくと、落合さんは『扱いにくい監督』というレッテルを貼られているように感じます。実際は穏やかな性格で我も強くないので、誤解されている部分も多いんですけどね…。中日の監督時代の後半に『勝つけどファンサービスを軽視するから客が呼べない』と批判する声もありましたが、当時はリーマンショックなど不況による影響で各球団の観客動員数が軒並み減っていた。『落合野球では客を呼べない』という指摘は違うかなと感じます。むしろ、落合さんを監督にする球団があったら集客力は上がると思いますよ。ファンが一番に求めているのは勝つ野球ですから」
落合氏が再び監督に就任する時は来るだろうか。
https://news.yahoo.co.jp/articles/714eb4cbb4be27a0b7ddfc6d65cf2b12daa8df08?page=1