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【羽田真代】韓国が喧伝する素材や部品の日本依存度の低下、その単純なカラクリ 韓国メディアのデータ分析はめちゃくちゃ
2019年以降、日本が韓国に対して行った輸出管理の厳格化の影響で、韓国の日本輸入依存度は下降傾向が続き、今年の上半期は10年前(24.2%)と比べると8.8ポイントも低くなったという。
韓国・産業通商資源部の素材・部品・装備総合ポータル「素材・部品・装備ネット」によると、今年上半期の素材・部品・装備輸入額(HSコード基準)1300億6700万ドルのうち、日本輸入額は200億7200万ドルで15.4%を記録したそうだ。これは統計が始まった2012年以降、半期基準で最低値である。
韓国メディアは相も変わらず、「日本に依存しなくても我々はやっていけるんだ」と国内外にアピールする記事を出しているが、全くそんなことはない。数字を見れば歴代最低値のカラクリがすぐにわかる。
確かに、輸入額に占める日本の割合を見れば下降傾向にある。だが、輸入額ではどうだろうか。
日本からの場合、2022年の輸入額は220.7億ドルと、2018年の119.8億ドルよりも増えている。世界全体で見れば、2022年が1300.7億ドルと、2018年の1062.5億ドルよりも238.2億ドルも増加した。
聯合ニュースは「日本輸入依存度が過去最低だ」と主張し、同じ内容を報じた世界経済に至っては「日本政府の輸出規制措置が断行されてから3年間、輸入先の多角化と素材・部品・装備の国産化などを推進したことによる結果が実った」と分析している。
しかし、実際には全体の輸入金額が上がったため、その中に占める日本のパーセンテージが低下したにすぎない。これで日本から依存脱却したと言えるだろうか。せめて、対日輸入額を減少させてから主張してほしいものだ。
(略)
そもそも、韓国メディアのデータ分析はめちゃくちゃだし、韓国政府は今回の来日で、日韓秘密軍事情報保護協定の正常化をダシに輸出管理の撤廃を求めるという下手な外交を繰り広げた。これで日本を言い負かすことができる、日本は条件を飲むだろう、と考える韓国の対日姿勢はまだまだ甘い。
2022年の下半期や、2023年の上半期の日本依存度はどのように変化するだろうか。世界的に半導体需要は高まっているから、韓国の輸入額は増加して日本比重は下がるかもしれない。
そうなればまた「日本依存度が最低を記録した」とメディアは騒ぐのだろう。だが、一方で韓国政府は輸出管理の撤廃を求める……。いつまでも進展しない両国関係がこの先も続く気がしてならない。