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【韓国メディア】コロナ禍で“蒸発”させられた韓国の若者たち、職がない若者はリーマンショック時の1.5倍に増加
韓国・檀国大学心理学科のイム・ミョンホ教授は、「コロナ禍で就職難が進み、貧富の格差が広がって弱者がより弱者になる現象が生じた。これから社会人生活を始める青年たちにとって、喪失感や挫折をより強く受けるようになったのだろう」とみる。では、そんな元に戻れない選択肢を選んでしまった若者たちは、最後にどのような言葉を残したのか。孤独死や殺人現場などを整理する専門会社・クリーンキーパースのイ・チャンホ代表とパク・セファン取締役とのインタビューを通じて、青年たちの遺品から浮かび上がる事情を構成してみた。
「どうか耐えることができますように……」。ユン・ジスさん(24、仮名)は「Are you happy」と表紙に書かれた日記帳に1文字1文字、刻むように書き付けていた。大学を卒業したユンさんはアナウンサーになることを夢見ていた。普段から憧れていた著名ジャーナリストと会った後、あふれんばかりの喜びを日記に残していたユンさんは、その後、「アナウンサーになるのは単なる夢だった」と、一転して悲しさがあふれた文章を綴っていた。本棚には、学生時代に受けた賞状が置かれていた。2020年6月、短い人生を終えた彼女のワンルームマンションには、服用していた精神安定剤が発見されている。
■職がない若者はリーマンショック時の1.5倍に増加
2020年、青年の雇用状況はコロナ禍が重なってこれまで以上に厳しい氷河期を迎えていた。韓国統計庁によれば、2020年に25~39歳の年齢層のうち就職した経歴がない「就業の経験がない者」は32万1654人だった。リーマンショック後の2008年当時の1.5倍となる。
青年層の体感失業率となる「拡張失業率」も25.6%(2020年7月基準)で、2015年1月に関連統計が策定されて以降の最高値となった。拡張失業率とは、公式の失業率が労働市場をきちんと反映していないという指摘を受けて、失業者以外にも1週間当たり36時間以下のアルバイトをしながら正社員への就職を準備中の者や暫定求職者などを含めて算出される。保健福祉部によれば、2020年上半期に20代女性の自殺率は前年同期比で43%増加した。
韓国・慶北大学社会学科のノ・チンチョル教授は「労働市場で男性よりも女性が低賃金・非正規職という状況に追いやられ、コロナ禍で経済的な打撃を強く受けてしまった。とくに、これから社会に出ようという時期に当たる20代女性には、将来への不安を強く感じたのだろう」と指摘する。
コロナ禍による国からのさまざまな規制強化で、自営業者が受けた直撃弾は大きかった。2020年末時点で、前年比7万5000人もの自営業者が廃業している。30代半ばのパク・ジュホさん(仮名)は、2020年9月に仁川(インチョン)市のあるマンションで死体となって発見された。
彼の部屋には販売しようとしていた凧が積まれていた。同じ部屋には綿あめを作る機械もあり、マンション近くの空き地には移動しながら綿あめをつくるトラックが止まっていた。パクさんが生前、どれほど一所懸命に生きようとしたかを物語る証しだった。彼の兄は「ジュホは一所懸命に生きていた。結婚もせず、歯を食いしばって生きていたのに……」と涙を流した。
■サクセスストーリーの小説1冊を残した青年
不景気なのに不動産価格は急騰し、青年層にとっておいそれとマンションやアパートに住むことができなくなった。2020年6月、ソウル首都圏・京畿(キョンギ)道華城(ファソン)市で死後10日過ぎて発見された30代半ばのキム・ミンジュンさん(仮名)。韓国で「考試院」と呼ばれる、日本の予備校のような施設で簡単な宿泊設備がある場所で亡くなった。
(略)
ヤフーニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/81cbd6a3daea61f900707015429332fe448d17c1?page=1