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【パヨクブーメラン】総務省接待問題でなぜかおとなしいテレビ局が恐れる特大ブーメラン 『波取り記者』の存在
総務省幹部、東北新社経営陣の処分に続いて、内閣報道官の山田真貴子氏が入院・辞任をしたことを受けて、「これにて一件落着」という禊ムードを醸し出しているのだ。
たとえば、この問題をそれなりに大きく扱っていた各局の情報番組でも、平時のコロナネタ、電車の運行停止、5歳児の餓死事件などに長い時間を割くようになってきた。また、いつもなら「疑惑は深まった」「納得のいく説明を」という感じで、しつこく食らいつく「朝日新聞」も、『総務省内からも「苦しい言い訳」幹部の釈明、4つの疑問』(3月2日)と、やけにお優しい。「関係者の処分で幕引き」という典型的な火消しを見せつけられても、「疑問」しか浮かばないということは、「もうこれ以上、追及する気はないっす」と白状しているようなものだ。
と聞くと、「当事者たちが否定しているのにネチネチと追及していても不毛なだけだろ」「マスコミには伝えなくてはいけないことが他にもあるのだ」とムキになるマスコミ人もいらっしゃるだろうが、それはあまりにも二枚舌というか、ご都合主義が過ぎる。
疑惑をかけられた人たちがどんなに釈明をしても、「疑惑は深まった」「納得のいく説明を」などという感じで一切取り合わずネチネチと追及し続ける、ということをこれまでマスコミは当たり前のようにやってきたではないか。
しかし、どういうわけかテレビや新聞は、このあたりのことにまったく突っ込まない。モリカケ問題のときのように鼻息荒く、「そんな滅茶苦茶な話を信用できませんよ!」と怒っているコメンテーターはほとんどいないし、モリカケ問題のときのように巨大パネルをつくって、総務官僚たちの経歴や素顔を詳細に説明し、菅ファミリーとの親密度を検証したりもしない。
皆さん、モリカケ問題のときに見せた「疑惑を追及する正義のジャーナリスト」とはまるで別人のようで、借りてきた猫のように大人しいのだ。
今どき、マスコミがなんでもかんでも好きなように報じられると思っている人の方が少ないと思うが、テレビや新聞にはタブーが多く存在する。巨額の広告出稿をする大企業への批判はもちろん、広告代理店、印刷所、新聞販売所など身内への批判も手心を加えるし、記者クラブや軽減税率という既得権益は基本的に「存在しない」ものとして扱う。
ご存じのように、放送免許が必要なテレビは総務省の監督下にある。それは裏を返せば、総務省の電波・放送行政のお陰で、新規参入に脅かされることなく、電波を独占して商売ができているわけなので、総務省幹部へのロビイングが極めて重要なミッションになるということだ。
それを象徴するのが、「波取り記者」だ。
これは昭和の時代、テレビ記者の中にいた、記事を書かずに電波・放送行政のロビイングをする人たちを指す言葉だが、今も似たようなことをやっている人たちが存在する。つまり、程度は違えど、東北新社の「菅部長」と同じようなことをしていると思しき人たちは、テレビ局などの放送事業者の中にはウジャウジャいるということなのだ。
しかも、このように「権力の監視」を掲げて偉そうにしているテレビが、裏では権力にもみ手で近づいているという事実が、国民に注目されてしまうと、大新聞にとってもよろしくない。大新聞もテレビと同じように権力に擦り寄って、軽減税率やら日刊新聞法やら「既得権益」を守るロビイングをしているからだ。
わかりやすいのが、首相と新聞幹部の会食が頻繁に開催されていることだ。昨年12月の首相動静を見れば、新型コロナで自粛だなんだと言われ始めていたにもかかわらず、菅首相は日本経済新聞の会長や社長、フジテレビの会長、社長、読売新聞の幹部、日本テレビの執行役員などと会食をしている。
もちろん、これを当事者たちは「取材」「意見交換」だと説明する。しかし、総務官僚が東北新社の事業について話題にのぼっていないと国会で言い張っていながらも、実は裏でちゃっかり衛星放送事業について話し合っていたように、密室会合の中で電波行政や新聞への優遇措置などが話題にのぼっていてもおかしくはない。
(略)
ヤフーニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/ac415ebbd2fbeabbf7b9e4cc3f1e4b7078d4de7c