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【パヨク】保守派のお家芸「ウイグル話法」とは何か? ~進歩派リベラルは中国に甘い、という誤解~
「ウイグル話法」を知っているだろうか?保守界隈やネット右翼界隈(以下保守派)に少しでも知識・関心のある諸兄なら聞いたことがあるであろう。
ウイグル話法とは、日本内外で人権軽視とされる舌禍を保守系の政治家や私人等が行い、
世論から猛烈な批判を受けると、その対抗言説として必ず「ならばウイグル問題をなぜ批判しないのか」として、保守派が主にネット上で持ち出す言説の事である。
記憶に新しいところでは、東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会前会長の森喜朗氏の女性差別発言に対するバッシングに対し、
「森氏の女性差別を批判するのならば、同じく中国のウイグルでの人権問題を批判しないのはおかしい」という言説が噴出した。
要するにある保守系の人物の人権に関する舌禍への批判への対抗として、
ウイグルの人権状況への無批判を持ち出す。これがウイグル話法である。
このように「~ではなぜ中国のウイグルでの人権問題を批判しないのか」という理屈で展開されるウイグル話法は、
保守派における進歩派・リベラル攻撃の伝統的な一本槍戦法である。
人権問題に厳しいとされる日本国内外の進歩派・リベラルは、執拗に人権擁護を叫ぶが、
その一方で中国のウイグルでの人権弾圧に対して全く無関心であり、無批判である―という世界観がウイグル話法の根幹にある。
このようにウイグル話法は、現在保守派の中でお家芸になっており、ネット上では恒常的に観察することができるばかりか、
現在では右派系の国会議員までこの論法を採用している場合が散見される。
ウイグル話法は、保守派にとってあらゆる進歩派攻撃に転用できる便利な飛び道具になっている。
(中略)
実はこの認識自体、事実とは真逆であり全くの誤解なのである。
少なくとも現在日本の国政政党に於いて、最も中国のウイグル問題を批判してきたのは、かつて「革新政党」と呼ばれた日本共産党である。
(中略)
従来日本共産党は中国を「社会主義をめざす新しい探究が開始された国」としていたがこの部分を削除し、
「いくつかの大国で強まっている大国主義・覇権主義は、世界の平和と進歩への逆流となっている」と挿入して中国共産党への批判を強めた。
この中国認識の転換の理由として、日本共産党は東・南シナ海における中国の覇権主義的行動のエスカレート、
香港における人権侵害およびウイグル自治区における人権弾圧をあげた。
(中略)
つまりウイグル話法の話者は、日本の革新勢力や進歩派こそが、もっとも辛辣な中国共産党批判者であるという事実について、無知なのである。
このようにウイグル批判についての実態は、自民党などの保守政党が中国との経済交流等に配慮してむしろ低調であり、
もっとも最右翼であるのは日本共産党を筆頭とする進歩系勢力である。よってウイグル話法の前提である、
”進歩派やリベラルは人権を叫ぶくせに、世界最大級の人権問題のひとつであるウイグル問題については無知・無理解・無批判である”というのは、
実際には事実と真逆なのである。
https://news.yahoo.co.jp/byline/furuyatsunehira/20210228-00225033/
■参考
日本共産党 中国のウイグル弾圧を痛烈批判
https://twitter.com/i/status/1217343071769071616
バイデン氏、習氏と初電話会談 香港とウイグルの人権問題に懸念表明
https://www.afpbb.com/articles/-/3331245
「チベット問題を考える議員連盟」の新代表に 枝野幸男衆議院議員
https://www.tibethouse.jp/news_release/2005/051014_giren.html
ウイグル問題めぐり超党派議連が発足、政府に対応訴え
https://www.asahi.com/articles/ASP2B7FVJP2BUTFK00B.html