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元小結・松鳳山が引退しても親方にならない理由 相撲ファンからは「実力者が親方にならないのはおかしい」と制度に疑問の声
5月の夏場所は東十両12枚目で3勝12敗と負け越し、今月22日に引退届を提出。名古屋場所(7月10日初日)は西幕下5枚目で番付に名前が載っている。
殊勲賞1回、敢闘賞3回、金星5個で三役5場所を経験も、年寄株を取得しておらず、親方として協会には残らない。
ファンからは「実力者が親方にならないのはおかしい」と、現行の制度に疑問の声が多く挙がったほどだ。
ところが松鳳山は「『株を手配しようか』とも言っていただきましたが、親方になって協会に残ろうというのはまったくなかった。新しいことをやるのは早い方がいい」と清々しい表情。
「自分は指導者に向いていないと思うし、プレーヤーでいたいと思う。根気強く人に教えるのは、あまり得意ではないので。結構前から考えていた」と区切りをつける。
今後は、自身が糖尿病に苦しんだこともあり、「食事で苦労するアスリートも多いので、そういう人の力になっていけたら」と相撲に限らず、あらゆるスポーツ選手をサポートする仕事を考えているという。
怖そうな外見とは正反対で、酒も飲まず、やさしい人柄で知られる。会見には弟弟子の一山本、島津海ばかりか、先代師匠の荒磯親方(元大関若嶋津)と、おかみさんだった高田みづえさん、娘でタレントのアイリも駆け付けた。
「泣くかと思ったけど、泣きませんでしたね。これも〝やりきった〟という思いが強かったからですかね」と松鳳山に涙はなく、アットホームな引退会見となった。 (塚沢健太郎)
https://news.yahoo.co.jp/articles/ea8dd083232a24d2229f13e86f57507632dea423
夕刊フジ