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塩野義製薬コロナ飲み薬・緊急承認なるか?
塩野義製薬が開発する新型コロナウイルスの飲み薬の承認の是非が22日にも、審議される。
迅速に審査を進めるための新たな「緊急承認」制度を初めて適用するかどうかが焦点となる。
承認されれば、軽症者も使える飲み薬としては初の国産製品となる。
ただ、現時点ではデータが不十分との指摘もある。
■新たな制度「緊急承認」が後押し
だが、今国会で改正医薬品医療機器法が成立し、「緊急承認制度」が成立したことで、局面が変わりつつある。
この制度は、安全性はこれまで通り確認するが、有効性は「推定」できればよい。
これまでよりも明確ではないデータでも承認できるとみられる。
塩野義は4月24日に欧州の国際学会で、12症状のうち、鼻水やのどの痛み、発熱などの5症状では、統計的に意味のある効果が出たと発表。
これらはオミクロン株の感染時に特徴的な症状であり、有効性として評価される可能性もある。
厚労省の専門家部会では、緊急承認制度を想定して審議する見込みだが、この制度でも現在のデータでは十分ではないと評価され、承認されずに審議が続くことも否定できない。
ただ、塩野義は2月に申請した後も治験を続けており、追加データも準備。
審議までに、これまでのデータを補強できる可能性もある。