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国会から福島瑞穂がいなくなったら
あれから7年、日本は戦争ができる国に向けて益々前のめりになっている。政権与党の実力者たちが「敵基地先制ナンチャラ」「核ナンチャラ」と騒がしい。
政界入りして24年、一貫して護憲平和を訴えてきた福島だが、今回の参院選で当選が危ぶまれている。
2020年にあった社民党の分裂で地方組織の半分が抜けたのである。分裂前の2016年の参院選でも福島は当落線上にあった。今回の危うさは前回の比ではない。まさに崖っぷちである。
永田町が改憲に向けて突き進む時、護憲勢力は福島みずほという大きな盾を失う危険性がある。平和もまた崖っぷちなのである。
国会議員になる前、福島は労働問題の弁護士だったこともあり、労働者それも非正規労働者たちから頼りにされてきた。
派遣労働が社会問題になり始めた頃だった(2007~8年)。厚労省との交渉でユニオンの事務局長が「自殺者が出ないうちに派遣会社を指導してください」と泣くように直訴した。
派遣労働の枠拡大は政権与党の大方針だったこともあり、厚労省は派遣会社への指導を渋った。
だが交渉に同席していた福島は「それは労働基準法●条違反」とピシャリ。役人は法律違反を指摘されると痛い。
福島の指摘で違法な派遣労働が次々と炙り出されていった。
街宣に行くと福島に救われた非正規労働者たちが必ずといってよいほどいる。懐かしい面々に会える場所でもある。きょうも再会を喜んだ。
働く者の生活は厳しくなるばかりだ。国会から福島がいなくなれば、路頭に迷う非正規労働者が数えきれないほど出てくるだろう。(文中敬称略)
田中龍作ジャーナル
2022年7月3日 18:12
https://tanakaryusaku.jp/2022/07/00027318