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日本フェンシング・協会武井壮会長、沖縄合宿に一転理解 「リフレッシュが必要」「レジャーという印象はない」 助成金申請は見送り
究明を約束していたタレントの武井壮会長(49)が都内で囲み取材に応じ、助成金203万2905円(15人分)の申請の見送りを決議したと報告。選手とコーチの家族(4人)が同行していたことについて「不適切だった」と謝罪した。
ただし、長期遠征の合間のリフレッシュ目的だったとして、合宿内容自体には「最初に抱いた印象とは違う。単なる遊びではなかった」と理解を示した。理事会としても「合宿の内容そのものは不適切ではなかった」との見解をまとめた。
参加した全29人の聴き取りを終えた協会によると、事前の計画と実際の内容が異なっており、コーチから強化本部に変更が報告されていなかったという。武井会長はその点を問題視しつつ、自身も選手ら3人に直接ヒアリング。世界選手権(15日開幕、エジプト)への調整だったと確認した。
エペ陣は今年2月、ウクライナに侵攻したロシアのカザンで合宿しており、出国後も遠征が長期化。さらに4~5月はジョージアなどを転戦。6月はアジア選手権(韓国)があり「世界選手権まで3週間。心身が削られるロシア滞在もあった後、心身のストレス緩和が必要だった」と認めた。
「午後は自由時間。練習してもレクリエーションに出掛けてもいいことになっていた。調査の後、最初の(不適切だという)印象とは差があったなと。(週刊誌に)正しく回答する準備がなかった運用面は問題だったが、今ではレジャー、バカンスという印象はない」と、ネット上の批判でサンドバッグ状態だった前日から一転、選手をかばった。
合宿中に毎朝、行っていたヨガも強度が高かったといい、武井会長は「休養と調整が必要な状態だった。世界選手権に向けた最初の1週目としてはリフレッシュが必要。私自身、アスリートの経験としても分かるし、話をした選手からも『しっかり練習をしていた』と涙ながらに聞いた」とした。他方で「とはいえ、我々アスリート側の考えと国民の皆さまとの感覚にはギャップがあるのは事実」と断ることも忘れなかった。
フルーレの女性コーチがエペの合宿に参加していたことには「広報スタッフとして派遣した。彼女は当該合宿後のサーブルの福岡合宿にも行っている」と正当性を主張。男子選手との関係についても「不適切なことは絶対になかったと。自分が(会長として)否定した後、二の矢が報じられると大変なことになるが? と確認したが、大丈夫とのことだった」とも語った。
同行家族に関しては、ゴルバチュク・コーチの夫人と娘、女子選手の未就学男児だったと報告。渡航費は私費だったが、同室だったため自己負担に修正した。同コーチはウクライナ人で家族はハルキウ在住。戦禍を逃れ、ドイツへの避難をへて来日していた。同情できる面もあるが「不適切だったことには間違いない。そこは謝罪します」と頭を下げた。JOCと日本スポーツ振興センター(JSC)に200万円超の助成金を申請しなかった。協会が代わって負担するという。
合宿に問題がないのであれば助成金を一部申請しても良いのでは、との質問には「本来は申請しても恥ずべき内容ではないが、一部では不適切な部分があったので」と強調し「あのような(ビーチやプールで楽しむ)写真が出てしまうと」とも認めた。スポーツ団体と、公金を負担する国民感情との隔たりに配慮。見送った上、今後の申請基準を自主的に上げる改善策の構築を約束した。【木下淳】
https://news.yahoo.co.jp/articles/39d11827955d7d4097ee999173efe7b13aef7ff8
7/2(土) 日刊スポーツ