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ほんこんさんに賠償命令、室井佑月さん夫・米山隆一弁護士「謝罪なければ、控訴する」
お笑い芸人ほんこんさんのツイッター投稿によって、名誉を傷つけられたとして、作家・タレントの室井佑月さんが損害賠償550万円をもとめた裁判で、東京地裁(飛澤知行裁判長)は6月30日、ほんこんさんに11万円の支払いを命じる判決を言い渡した。
原告の主張を認めた判決だが、室井さんの夫で、代理人をつとめた米山隆一弁護士(衆院議員)は「ほんこんさんから謝罪がなければ、控訴を検討する」と述べ、金額に納得していないという考えを示した。
●ほんこんさんのツイートは「虚偽の事実を示した」と主張していた
訴状や判決文によると、室井さんは2020年2月24日、愛知県のメーカーが作る「日の丸マスク」について、政府が発注したものと誤解したことから「些細なことだけど、こういうこと一つとっても、今の政府のやってることって、ごっこ遊びにしか見えない」などとツイートしたが、誤りに気づいて削除し、謝罪していた。
この室井さんの投稿を元につくられたインターネットサイト(保守系のまとめサイト)の「室井佑月らの中傷で日の丸マスクが製造中止に」と題する記事が5月29日に公開されると、ほんこんさんは同日、記事URLを表題とともにツイッターで発信した。
また、約3時間後に「何故こんな事を 日の丸は我が国の国旗」とするコメント付きで記事を再びシェアした。
1本目に投稿した記事のサムネイル画像には、「室井佑月らがデマで中傷投稿 日の丸マスク製造中止に」という文と、室井さんの顔写真などが使われ、表示されていた。
室井さんは、自身のツイートを原因として日の丸マスクが製造中止に追い込まれた事実はないとして、ほんこんさんのツイートは虚偽の事実を示して室井さんの社会的評価を低下させるものだと裁判で主張していた。
●裁判所の判断
東京地裁は、ほんこんさんのツイートは、室井さんが政治的な目的で、虚偽の情報を意図的に流し、マスクの製造中止を余儀なくさせる被害を与えたりしたという印象を与えるもので、社会的評価を低下させたと認めた。
ほんこんさんは、「何故こんな事を〜」とするコメントについて、シェアした記事に賛同するものではなく、ネット記事に過剰に反応した者により騒動が生じていることを憂いたものだと主張した。
しかし、東京地裁は、ほんこんさんの2つの投稿いずれも、ネット記事の表題やサムネイルで示される内容の意見をそのまま自らの表現として摘示したものであると判断した。
●室井さん「事実が認められてありがたい」「謝罪すべき」
判決を聞いた「クライアントであり妻である」室井さんのコメントを代弁した。
「よかったね。事実が認められてありがたい。少なくとも、ほんこんさんは謝罪すべきと思っている」
ほんこんさんに対しては、2021年6月に謝罪と投稿の削除を要求したが、1本目の投稿だけ削除し、謝罪はなかったという。
そこで、同年7月19日に提訴に至った。なお、2本目のツイートは、同年11月22日までに「いつの間にか勝手に消えていた」という。
米山弁護士は、ほんこんさん側の主張は「荒唐無稽で無茶苦茶な理屈で正当化しようとしたもの」と批判。
「今まで謝罪もしていませんし、識者として(マスメディアで)ご意見を言ってらっしゃるので、不法行為をしたこと、他人の名誉を毀損したことをどう考えるのか。あまりに荒唐無稽な主張をしたことを一定程度、説明する義務があると思います。そういう人を識者扱いするマスコミもどうかと思います」
●室井さんがツイートする経緯
毎日新聞が2020年2月23日、「新型肺炎 医療用マスク、自治体・病院に優先供給 厚労省」と題するネット記事を配信した。記事には「日の丸マスク」がイメージ写真として使われていた。
同年2月24日、あるツイッターアカウントが毎日新聞記事をシェアしつつ、日本国旗のマークを付ける手間が大変だったのでないかという旨のツイートをした。
室井さんは同日、上記ツイートを引用する形で、「些細なことだけど〜」のツイートを投稿したが、間違いに気づき、発言を訂正して謝罪した。
判決文では、この点、室井さんのツイートが「政府が本件マスク(日の丸マスク)を発注しているかのような誤解を与える毎日新聞記事におけるマスクの写真やそれを受けたツイートを受けて、それを前提として投稿されたもの」と指摘がある。
毎日新聞は同年2月25日、記事の写真を日の丸マスクから新型コロナウイルスの写真に差し替えた。
また、室井さんはマスクのメーカーに「御詫状」を送ったことを明かしていた。
なお、室井さんはツイッターの匿名アカウント「黒瀬深」によるツイートも名誉毀損にあたるとして裁判を起こした。ほんこんさんとの裁判の判決と同じ日、200万を室井さんに支払うことなどを条件に和解したという。
の今田や東野幸治も「ホンコンさん」と呼んでいた。本名で呼ぶのは、後輩のロンドンブーツ1号2号などごくわずかである。1997年に「ほんわかテレビ」で芸名をひらがなの「ほんこん」に改名した。 吉本興業発行の月刊誌「マンスリーよしもと」で、2000年から2002年まで「吉本ブサイクランキング」の3年連続1
16キロバイト (1,885 語) – 2022年6月30日 (木) 12:06
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