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高津監督「ヤクルトの選手は生き生きしてなかった。何かに縛られて重圧を感じながらやっていた」
就任1年目の2020年。高津監督はチームを見て、こう感じたという。
「生き生きしていなかった。何かに縛られているような、重圧を感じながらやっていた。みんながやる気になって、元気にグラウンドに立った中で野球をやりたいなと。そこは変えたいと思った」。2人に共通しているのは、環境づくりに重点を置くということだ。
ヘッドコーチにはさまざまなタイプがいるが、宮出コーチは指揮官と同じ意識を持ち、目指すチーム作りを支えた。決してみんなの前で怒鳴ったり、叱ったりすることはしない。話がある際は、一対一で伝えた。選手に寄り添い、気持ちよくグラウンドに送りだした。
終盤戦で、優勝につながる〝円陣〟があった。9月14日の阪神戦(神宮)前、「悔しい思いを勝利につなげよう」と伝えた。
前日13日の中日戦(バンテリンドーム)では、敗戦を告げた判定に高津監督が約15分間の猛抗議。選手はベンチでその姿を見ていただけに「次の試合がすごく大事。あそこでつまずいたら駄目だと思った」。宮出コーチが鼓舞したチームはその後9連勝を飾り、13試合負けなしの球団記録を作った。
心がけたのは「プラスの声掛け」。「チームが暗かったら明るい声をかけるのは当然だし、沈んでいるようだったら切り替えてやろうというのは当然。チームの表情を見て動いた」。〝陽〟の雰囲気を漂わせていた燕軍団の裏には、宮出コーチの環境づくりがあった。(特別取材班)
https://www.sanspo.com/article/20211030-ROLWCD3P3NORRMIZTRSFB2OKRU/
一体誰の事なんや…