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小室圭・眞子さん夫妻の質素な暮らしぶりは「没落日本の象徴」と嘆かれる訳
そう話すのは、NYの不動産会社で主にブルックリンの物件を扱っている秋山富美子さんだ。どういうことなのだろうか…。
◆夫妻の住むアパートは、相場よりかなり低価格
「眞子さんがNYに来た当初は、こちらでもちょっと報道されていました。けれどあまりにも地味で目立たないので、最近は話題に上りません。日本では税金を使って贅沢をしていると言われているようですが、ふたりが住むアパートの家賃は4500ドルくらい。NYである程度セキュリティ等がしっかりした物件は5000~9000ドルが相場なので、非常に質素です」
アパートのあるヘルズキッチンは、治安もそれほどよいわけではない。レストランが多い地域なのでコロナ禍のシャットダウンではゴーストタウン化し、ホームレスが激増したエリアだ。
「どちらかというと子どもを育てるのに様々な困難がある場所。事情をよく知らなかったのか、たまたま便利で安かったから借りたのか…。NYの家賃相場は総じて高いです。高層の新築アパートでフルサービス付きとなると、別のエリアだったら6000ドルはします」
先日も秋山さんがマンハッタンにも通勤が便利な住宅地として人気のブルックリンで2バス・2ベッドルームの物件を4800ドルで出したところ、安さに惹かれて300件もの問い合わせが来たという。
NYでは貸す側として、店子に家賃の40倍の年収があれば安心材料になる。4800ドル(約63万円)の物件に住むなら、単純計算で年収19万ドル(約2500万円)以上が必要。家賃63万円を安いと感じる年収2500万円超えがゴロゴロいるというのは、日本では考えられない状況だ。
結局この物件は5500ドルまで値が上がり、借り手が見つかった。NYでは今、ミレニアル世代(1980~1995年生まれ)のIT技術者がいちばんお金を持っていると言われている。この物件の借り手もミレニアル世代のIT関係者で年収40万ドル(約5200万円!)。パートナーの女性は教育関係で年収は10万ドルと、どちらも日本人から見れば破格の高額所得者だ。
1割の人が7割の富を持つといわれるアメリカ。貧富の差は激しく、年収の平均値を出すことは難しい。それでも普通の社会人が結婚して2インカムになれば、この程度の家賃は払えるということなのだろう。
「大卒の社会人1年生でも、最低で年に5万ドル(約650万円)。それ以下だったら、求人しても誰も来ないでしょう。ミドルクラスなら6万ドル(約780万円)はもらえると思います」
◆いちばん稼ぐ年齢でも、日本人はNYでまともなアパートを借りられない!?
「賃金構造基本統計調査」によると、令和2年度、日本全体の年収中央値は「3,967,314円」。ピーク時55~59歳の平均年収でも「5,041,200円」。いちばん稼ぐ層の平均がNYの大卒初任給を下回っている。
また、日本の社会人2年生(500名)に「30歳時点の目標年収」を聞いたところ、平均は525万円で、これもNYの新卒年収を下回る(ソニー生命2022年3月調査より)。
もはや経済大国の面影はどこにもない日本。一体いつからこんなことになってしまったのか。
「私がNYに来たのは’86年。バブルの始め頃です。当時は“NYは日本に比べて、なぜこんなに何もかも安いんだろう”と思っていました。日本の友達は何をしても儲かっているみたいだし、日本が羨ましかった。それが“あれ? 日本よりこっちのほうが高いかな”と思い出したのは15年ほど前。多分その頃からデフレが始まっていたんですね。その後も日本のデフレは延々と続き、今はもう、完全に逆転してしまいました。日本に帰省した時に食事に行くと、こっちの半額くらいかな? と感じます」
「今、旅行に行きたい国はどこか」と各国で聞くと、日本は人気ランキング1位だという。理由は「日本が素敵だから」ではない。「安いから」だ。昔、日本人が東南アジアなどを旅行して安いと感じたあの感覚で、日本に旅行したい人が増えている。
「ただひとつ違うのは、安いけれどクオリティが高いということ。それが日本のプライドだと思うんです。眞子さんの家賃が今の日本を象徴していると感じるのはその点にあります。日本はお姫様が4500ドルの家賃のアパートに住むぐらい質素な国です。あのご夫婦は地味で目立たなくて、多分ものすごく周りにも気を遣っていて、パパラッチなんかもあまり来ないだろうし、貸し手にしてみたらいい住人だと思うんですよ」
(略)
ヤフーニュース(FRIDAY)
https://news.yahoo.co.jp/articles/958d5745c97f3d99773bc45adf802d3d4fa22e6f