北朝鮮の金づるも今は昔、苦境に陥る朝鮮総連に金正恩氏が感じている不安

北朝鮮の金づるも今は昔、苦境に陥る朝鮮総連に金正恩氏が感じている不安

北朝鮮の金づるも今は昔、苦境に陥る朝鮮総連に金正恩氏が感じている不安

1: 昆虫図鑑 ★ 2022/06/04(土) 09:25:00.72 ID:CAP_USER
no title
去る5月28日、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記は、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の第25回全体大会に、長文の書簡を送った。その内容は、過去、金日成(キム・イルソン)や金正日(キム・ジョンイル)が、朝鮮総連全体大会に送ったものと、あまり違うところはない。

 だが、その頃とは世の中が変わり、朝鮮総連の世代交代が進んでいる。
本来であれば、組織の役目も変わるべき状況にあるが、朝鮮総連に対する北朝鮮の態度は以前と全く変わっていない。書簡にも、朝鮮総連を北朝鮮の永遠の傀儡組織として飼い慣らそうとする意図が表われており、怒りを通り越して大爆笑してしまった。

(略)

金正恩氏の書簡で、本当に驚いたのは、朝鮮総連による民族教育の基本として、誰が首領で、どこが祖国で、どの民族であるのかを明確に示せと力説した部分だ。海外の僑胞団体に対して、首領に対する忠誠心を強調する例が、世界中のどこの国にあるのかと思う。

 もちろん、北朝鮮国内では、首領への忠誠心は、精巧な洗脳と暴圧で実施されているが、それを厳しい生活を強いられている日本の朝鮮総連にも強要しているからだ。

 個人の自由を享受できる日本の中で暮らしている総連の若い世代は、この文面を見てどのように受け取るだろうか。

先細る一方の朝鮮総連

 さらに、金正恩氏は書簡で総連復興の新しい時代を開こうと力説し、そのためには、同胞たちの心をとらえ、彼らの精神をしっかり把握しなければならないと強調した。

 過去には、70万人の在日同胞社会を牛耳る朝鮮総連に北朝鮮の思想を植え付ける主体思想化を進めるよう力説した書簡もあったが、今は、北朝鮮の窮状を在日同胞の同情心に訴える以外に方法はない、それができなければ、北朝鮮の経済基盤や国民生活が死活問題になるということを認めたようなものだ。

 今日、朝鮮総連は断崖絶壁に立たされており、日本での政治的影響力はほとんどなくなっている。その事実を隠すことができなかったということだろう。

 このままでは、年月が経てば経つほど、朝鮮総連は先細りになるだろう。

理由は、いくつかある。総連は、事実上、北朝鮮当局の下部組織として動いているが、北朝鮮の経済は韓国にますます後れを取っている。北朝鮮の住民とは異なり、この事実を在日同胞は誰もがよく知っている。

 また北朝鮮は、核兵器や長距離ミサイルの開発によって、国際的な信用が地に落ち、国連による強度な経済制裁を受けることになった。これにより、本国だけでなく、出先機関である朝鮮総連にも非難が殺到している。総連に対する日本当局の態度は、非常に非協調的だ。

 さらに、朝鮮総連の財政状態は完全に破綻しており、資金の調達自体が不可能だと言われている。総連は、過去には毎年、巨額の祖国支援金を北朝鮮に送っていたが、今では逆に、北朝鮮からの工作資金で、細々と運営を維持している状態だという。

 朝鮮総連に所属する「朝鮮籍」同胞の数も、毎年減少している。70年代には、日本にいる約60万人の在日朝鮮・韓国人のうち53万人が総連に籍を置いていたが、今ではたったの3万人である。老人だけが残っていると言っても過言ではなかろう。

 実際に、日本の法務省が2019年9月に発表した在留外国人統計では、2018年12月現在における「朝鮮籍」人口は2万9559人で、過去3年間で、11.5%、4380人が減少した。

 このように、朝鮮総連は既に存続の危機に陥っていて、金正恩氏にとっても、貴重な海外スパイ組織のような存在である総連の存続を心配するのは当然のことかもしれない。

 ただ、以前のように総連から寄付を得るのは、夢のまた夢でしかない。

 金正恩氏が、今回の書簡で総連復興の新時代について言及したのは、今後、朝鮮総連が北朝鮮との関係を清算し、在日朝鮮人たちの利益を保護し、人権や生存権、発展権を保障する、民主主義的な民族団体に変貌するような、そんな新しい時代が来ることを憂慮したからではないのだろうか。

全文はソースで(金 興光:NK知識人連帯代表、脱北者)
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/70413


続きを読む

続きを見る(外部サイト)

ニュースカテゴリの最新記事