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リアル”氷上の格闘技”、流血も!アイスホッケーリンクで闘う「Ice Wars」の初代ヘビー級王者が決まる
『Ice Wars』が開催された。2000人の観衆の中、8人のワンデートーナメントが行われ”初代ヘビー級王者”が誕生した。
出場するファイターたちは、いずれもアイスホッケー経験者。決勝には、アイスホッケーで1年で7試合もの出場停止となった
経験を持つ”喧嘩屋”ダニエル・エイムズベリー(カナダ)と、やはり荒くれプレイヤーのジャスティン・ソーヤー(カナダ)。
試合が始まると2人は即座に駆け寄り、ジャブを出すと、その手で相手の服を掴みにかかる。氷上のスケートでは
足元が滑りやすいため、掴んで固定するのだろう。互いに掴み合い、もう一方の手で顔面を滅多打ちにする、
超接近戦の殴り合いが続く。蹴りは禁止されているのだ。
するとソーヤーのパンチで、エイムズベリーのヘッドギアが落ちてしまった。しかしアイスホッケーと同じく2名いる
レフリーは無視。ヘッドギアが外れても、有効打によるものならオッケーなのだ。
しかし負けん気の強いエイムズベリーは、前へ出てソーヤーを押し倒してしまう。するとレフリーに離され、仕切り直しだ。
グラウンドの攻撃は認められていない。
最終的には互いのヘッドギアが落ちた状態で殴り合い、よりアグレッシブで有効打の多かったエイムズベリーが勝利、
初代ヘビー級王者に輝いた。
元々アイスホッケーでは、”ファイティング”として1対1の素手の乱闘が、戦術の一つとしてルール上許されている。
この大会はその”ファイティング”の部分だけを抜き出したものと言えるだろう。
通常のファイティングでは20秒がせいぜいだが、この大会では1分2R。アンダーカードではKOによる決着もあった。
■アイスホッケーの戦術『ファイティング』とボクシングを組み合わせる、安全性も課題か
この大会の主催者はAJガランテというアメリカ人で、元々はプロレス技をファイティングに使用するほどの荒々しい
学生アイスホッケープレイヤーだった。怪我でプレイは出来なくなってしまったが、富豪だった父親からなんと
アイスホッケーチームをプレゼントされ、自分の理想とするダーティなラフプレーを売り物にするチームの
オーナーとなった。しかし父親が違法ビジネス容疑で捕まり、チームは解散した。
その後ガランテはボクシングジムの経営やプロモートに携わっていたが、その経験を生かし今回この全く新しい
格闘技団体を立ち上げたのだ。
現在アイスホッケー界で起こる”ファイティング”の割合は、減少を辿っている。”ファイティング”好みのガランテが
これを憂いて立ち上げたのかはわからないが、ガランテは「現在のNHL(ナショナルホッケーリーグ)よりも安全な
基準や防具で行っている」と主張しており、『Ice Wars』を競技として発展させていこうとしているようだ。
アイスホッケーでも脳震盪や、氷に頭をぶつけて後遺症に苦しむなどの問題は起こっている。安全性の問題をクリアし
『Ice Wars』は格闘技として発展してゆけるのか。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b704d0d4b157885f8fdfb99cab1fff6fe732c709