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[窪田順生,ITmedia]
最近やたらと「SDGs」(持続可能な開発目標)というキーワードを耳にしないだろうか。
それもそのはずで今、テレビではSDGs啓発キャンペーンに力を入れているのだ。例えば、日本テレビ系列では「Good For the Planetウィーク」(通称、グップラ)というキャンペーンを展開。
情報、バラエティー、報道などすべての番組で、朝から晩までSDGs事例を紹介している。また、フジテレビ、BSフジ、ニッポン放送も3社合同で「楽しくアクション!SDGs」を展開して、さまざまな番組でSDGsを扱っている。
では、なぜこんなにテレビ局がゴリ押ししているのかというと、日本のSDGsの取り組みがまだそれほど進んでいないことも大きい。
今年3月に公表された、中小企業基盤整備機構のSDGs理解度調査によれば、中小企業の約6割が、「理解していない」「あまり理解していない」「どちらともいえない」と回答、またSDGsに既に取り組んでいる、取り組む予定があると回答をした企業は3割にとどまった。
中小企業のSDGsに対する認知度と理解度(出典:中小企業基盤整備機構)
ご存じのように、日本企業の99.7%は中小企業。わずか0.3%の大企業がSDGsだ、エシカルだと力を入れても、日本全体のインパクトは小さい。そこでテレビ局がガツンとテコ入れに動いたというわけだ。
実は、日本の大手マスコミやメディア企業のほとんどは、「世界中の報道機関とエンターテインメント企業に対し、その資源と創造的才能をSDGs達成のために活用するよう促す」(国際連合広報センター)ことを目的とした「SDGメディア・コンパクト」に参加しているのだ。
ただ、そんな国をあげての「SDGs啓発」に対して「うさん臭い」と異議を唱えている人たちもわずかながらに存在する。5月27日に『SDGsの大嘘』(宝島新書)を上梓した生物学者の池田清彦氏もその1人だ。
(略)
https://www.itmedia.co.jp/business/spv/2205/31/news056_0.html