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【韓医学】 梅:梅の「毒」、熟成してこそ「薬」になる…我が国から日本に伝わって、代表的な日本庶民食「梅干し」が誕生
旬を控えて、そろそろ梅出荷のニュースが聞こえてきている。京郷新聞の資料写真
「美味しい店の秘法」としてよく登場する梅(青)は、およそ3000年前から健康補助食品や薬剤として使われている。原産地の中国から三国時代の頃に韓半島に伝わって、高麗初期から薬剤として使われたものと推定される。儒教文化では節義の象徴である四君子の一つとして親しまれて、我が国から更に日本に伝わって、代表的な日本庶民食である「梅干し」が誕生した。
私たちは、梅を青色の実として知っているが、もがずにそのままにしておくと黄色の梅(黄梅)になる。薬剤として使用する際は、火で焼いて乾燥した黒色の梅(烏梅)を使用して、塩漬けにして若干脱色した梅(白梅)を使用することもある。薬剤として使用する烏梅は東医宝鑑に「性質は温かく、味が酸っぱくて毒がない。痰を和らげながら嘔吐や喉の渇き、赤痢などを止めて、?熱や骨蒸を治療しながら酒毒を消してくれる。また、傷寒や霍乱の時に喉の渇きを治療して、口の渇きを癒す」と記録されている。
この効能は大きく二つに集中するが、身体を過度に使用して生じた不足状態を解決することと、消化器疾患に適用することだ。この効能は全て梅の酸味を利用したもので、韓方医学的に酸味は収斂作用がある。収斂とは気運を収めることで疾患または過度な労働によって体内に気運と栄養物質などが節制なく排出されることを防ぐことを意味する。普通、梅を食べれば消化がよくなる程度とだけ知っているが、この収斂作用によって、ずっと多くの効能を表す。
成分分析的に見れば、このような効能はほとんど梅に豊富に包含されている有機酸の効果と類似する。梅の有機酸はクエン酸・リンゴ酸・琥珀酸・酒石酸などがあるが、これらは酸味があって新陳代謝活性効果がある。酸味を思い浮かべるだけでも唾が出るようになるが、唾が出るのは体がそれだけ消化させる準備ができたという意味だ。 新陳代謝が活性化すれば消化・吸収もよりよくなって、疲労物質と老廃物の排出も円滑になるため、皮膚・血管もよりきれいになって、疲労もよく回復する。さらに有機酸は抗菌、抗炎症、抗アレルギー、抗癌などの効果を持っているため、必ずしも梅でなくても現代人はよく摂取すると良い。
TIP1.梅と毒性=私たちは青梅を多く利用するが、これにはアミグダリンという毒性物質を持っている。この成分は果物の種で主に見られるが、消化液に出会うと毒性を帯びる。(中略)梅シロップのアミグダリンは1ヵ月目に最高濃度だったが、3ヵ月目から徐々に減り始めるが、依然として多くの量が含有されている。熟成しながら次第に減って、1年くらい経て安全な水準に低くなる。したがって、梅シロップを飲むなら、去年漬けたものを摂取するのが安全だ。梅漬けの場合、熱に弱いアミグダリンの特性を利用して青梅を10分程度蒸気で蒸したり煮たりした後に作るのが安全だ。
韓方医 エル:エス韓方病院院長
レディー京郷
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